マヒンドラのデ・フリースとモルタラの公式集合写真

マヒンドラは、エドアルド・モルタラ(Edoardo Mortara)とニック・デ・フリースが2026/27シーズンもコンビを組むと発表した。FE公式サイトが9月29日に公開したラインアップ情報によると、2人はFE第4世代マシン(GEN4)を使う最初のシーズンを共に迎える。チームはこれまでの協力関係を継続する一方、新型マシンの駆動方式と空力仕様への新たな適応が必要になる。

継続の土台:3年間の協力と昨季のチーム選手権3位

モルタラとデ・フリースはともに2023年にマヒンドラへ加入した。昨季はこのコンビで2勝、7回の表彰台、5回のポールポジションを獲得し、252ポイントでチーム選手権3位。チーム史上最高順位に並んだ。

デ・フリースは2020/21シーズンのFE世界王者で、昨季はモナコと東京で優勝した。モルタラは新シーズンに自身10シーズン目のFE参戦を迎える。2017年に香港でデビューし、その後は第2、第3世代のマシンを経験。間もなく始まるGEN4時代にも参戦を続ける。

ドライバーの評価:協力による進歩と新車での学習

モルタラは、過去3シーズンの協力は前向きで、チームのあらゆる面のパフォーマンスが向上してきたと述べる一方、翌年は特に技術面で難しい課題に直面するとした。デ・フリースは昨季のチーム選手権3位を全員の努力の成果と捉えつつ、GEN4はすべての参戦者にとって新しい課題で、学び、探るべきことが多いと強調した。

GEN4の変化:出力、四輪駆動、2種類の空力仕様

FE公式のGEN4技術資料によると、通常のレース走行時の出力上限は450キロワットで、アタックモードまたは予選モードでは最大600キロワットとなる。2つの数値は異なる使用条件を表し、600キロワットをレース全体で出し続けるわけではない。新車は常時アクティブ四輪駆動も採用する。

FEが公式に公開したGEN4マシンの展示画像

これに対し、FIAによるGEN3 Evoの当初の説明では、四輪駆動を使う場面は予選のデュエル、レースのスタート、アタックモードとされていた。GEN4はこの駆動方式をレース全体へ広げる。さらに公式技術資料は、予選用の高ダウンフォース仕様と、決勝用の低ドラッグ仕様を採用すると明記している。

INKA SPORTS分析:マヒンドラの世代交代に経験はどう役立つか

3年間の協力が共通の対話の土台を残す

デ・フリースにはFEタイトル獲得の経験があり、モルタラは複数世代のマシンを経験している。2人はマヒンドラで3年間共に働いてきた。コンビを継続することで、チームは世代交代の際にも、すでに連携を築いたドライバーと協力関係を維持できる。両者とも過去3年間の進歩を評価しており、それが新車の準備に共通の旧車経験と対話の土台を与える。GEN4に適応する際も、同じ2人と走行感覚の変化を話し合い、慣れた旧車の反応と比較できる。

通常のレース周回でも四輪駆動、出力モードは区別が必要

GEN3 Evoは予選デュエル、スタート、アタックモードに限って四輪駆動を使うが、GEN4は前後輪の駆動をレース全体へ広げる。つまり、通常の出力上限450キロワットで走る周回でも、四輪駆動はすでに作動している。アタックモードで変わるのは使用可能な出力上限で、最大600キロワットとなる。ドライバーは通常の周回での加速反応と、高出力モードでの走りを同時に習得しなければならない。これまで特定の場面に限られていた四輪駆動の経験を、レース全体へ広げる必要がある。

予選と決勝で異なる空力仕様、それぞれに適応が必要

GEN4のもう1つの変化は、予選で高ダウンフォース、決勝で低ドラッグという2種類の空力仕様だ。「ダウンフォース」は気流がマシンを路面に押しつける力、「ドラッグ」は空気が前進を妨げる抵抗を指す。2つの仕様は重点が異なり、予選の1周と決勝でのマシンの反応にも、それぞれ慣れなければならない。昨季のマヒンドラの5ポールと2勝は、このコンビが両方の局面で成果を挙げたことを示す。新車の準備でも、予選の走りと決勝のペースに同時に取り組み、各仕様でのフィードバックをそれぞれ調整に使う必要がある。

まとめ

マヒンドラの継続起用は3年間の協力をつなぎ、FE王者の経験と複数世代のマシンを走らせた経験を残す。GEN4への具体的な適応には、通常のレース周回で四輪駆動を使うこと、450キロワットと600キロワットの出力上限を区別すること、そして予選の高ダウンフォース仕様と決勝の低ドラッグ仕様にそれぞれ慣れることが含まれる。チームは2人との既存の対話の土台を生かし、こうした変化を一つずつ走行時のフィードバックとマシン調整へ反映できる。