2026年F1カナダGPスプリント予選でポールポジションを獲得し、パドックを歩きながら拳を握って喜ぶラッセル

中国時間(UTC+8)5月23日未明、2026年F1第5戦カナダGPのスプリント予選がジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで行われた。ジョージ・ラッセル(メルセデス)が、ドライバーズ選手権首位に立つチームメイトのキミ・アントネッリを下し、スプリントポールを獲得した。

それに先立って行われた週末唯一のプラクティスで優位に立っていたアントネッリだったが、肝心の予選ではトップを守れなかった。ラッセルがSQ3で1分12秒965を記録し、今季自身2度目のスプリントポールを手にした。

直近3戦で3連勝を飾ったアントネッリは、わずか0.068秒差でポールを逃した。ランキングで後れを取るラッセルが、若いチームメイトを紙一重の差で抑えた。

ラッセルにとって、このポールポジションは前戦の暗雲を振り払うものとなった。「マイアミの結果は厳しかったから、今は最高の気分だ。でも、自分を疑ったことは一度もない。自分に何ができるかは分かっている」

「マイアミは明らかに少し特殊だった。ここは素晴らしいサーキットで、グリップがとても高く、本物のF1マシンを走らせているという感覚がある。F1はこうあるべきだ。今日はすべてがかみ合った」

2026年F1カナダGPスプリント予選で、メルセデスを駆りジル・ヴィルヌーヴ・サーキットを走行するラッセル

メルセデスが再びフロントロウを独占した。FP1で圧倒的なワンツーを記録したシルバーアローは、スプリント予選でも群を抜く速さを見せた。モントリオールに投入した今季初の大型アップグレードにより、ライバルとの差をさらに広げた。

3番手のランド・ノリス(マクラーレン)はメルセデスから0.3秒離された。最初のフライングラップでのミスにより一時は下位に沈んだが、最終ラップで挽回した。オスカー・ピアストリが4番手に入り、マクラーレンが2列目を独占した。

5番手のルイス・ハミルトンと6番手のシャルル・ルクレールが並び、フェラーリの2台がその後に続いた。ハミルトンはSQ1でアントネッリを上回る全体最速タイムを記録するなど、スプリント予選の各所で速さを見せた。シミュレーターを使わず、データの研究に集中した週末に向けた準備が、実を結びつつあるのかもしれない。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は7番手にとどまった。SQ2ではほかのドライバーより遅くコースインし、長い間タイムを記録できず、さらにトラックリミット違反でタイムを抹消された。その後9番手まで浮上してピットで待機し、辛うじてSQ3進出を果たした。

8番手にはもう1台のレッドブルを駆るアイザック・ハジャー、9番手にはレーシングブルズのルーキー、アービッド・リンドブラッドが入った。モントリオール初訪問のリンドブラッドは、際どい場面をしのいでSQ3に進出し、好調ぶりを示した。

10番手に滑り込んだのはカルロス・サインツ(ウイリアムズ)だった。チームメイトのアルボンがFP1でマーモットに衝突し、このセッションを欠場するなか、ウイリアムズにとってこの結果が持つ重みは言うまでもない。

ウイリアムズはモントリオールでフロントブレーキダクトを更新し、ブレーキ系統の冷却能力を高めた。サスペンションの整流カバーと排気テールパイプの位置も見直し、気流と周囲の空力部品との連携改善を図った。コース上ではサインツが前進を示した。SQ2終盤、10番手に辛うじて滑り込み、ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)を敗退に追いやり、ウイリアムズを2026年シーズン初のスプリント予選最終セグメント、SQ3進出に導いた。SQ3も10番手で終えた。

ピアース・シンを含む経営陣の大規模な補強を進め、長期的な再建を目指すウイリアムズにとって、前進を実感できる一日となった。

アウディの2台は11番手と12番手。13番手はフランコ・コラピント(アルピーヌ)で、FP1ではパワーユニットのトラブルに見舞われ、わずか1周しか走れていなかった。

サイドポッド入口、エンジンカバー、フロア、ディフューザーなどを更新したハースは、ペース不足に苦しんだ。エステバン・オコンとオリバー・ベアマンは、SQ2でタイムを記録したドライバーのなかで最も遅い2人となり、それぞれ14番手、15番手だった。

SQ1は波乱の展開となった。FP1で10番手だったフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)は、SQ1でも一時14番手につけて順調な滑り出しを見せたが、ターン3でタイヤをロックさせてバリアに衝突し、走行を終えた。それまでに記録したタイムでSQ2に進出したものの、マシンの損傷により再びコースに出ることはできず、土曜日のスプリントを16番手から迎えることになった。チームメイトのランス・ストロールは18番手だった。

クラッシュに伴う混乱の影響を最も大きく受けたのは、19番手に沈んだピエール・ガスリー(アルピーヌ)だ。赤旗後にコースへ出たものの、時間が足りず、計測ラップを開始できなかった。ターン14での走行妨害の疑いについては、最終的に追加調査は不要と判断された。

キャデラック勢はセルジオ・ペレスが17番手、バルテリ・ボッタスが最下位の20番手だった。

アルボンとリアム・ローソン(レーシングブルズ)は、FP1で発生したトラブルにより、このセッションにまったく参加できなかった。アルボンはマーモットとの衝突、ローソンは油圧漏れに見舞われ、いずれもスプリント予選までに修復を終えることができなかった。

中国時間(UTC+8)5月24日0時、同サーキットでスプリントが行われる予定だ。

順位 車番 ドライバー チーム SQ1タイム SQ2タイム SQ3タイム 周回数
1 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:14.772 1:13.026 1:12.965 19
2 12 キミ・アントネッリ メルセデス 1:14.010 1:13.551 1:13.033 16
3 1 ランド・ノリス マクラーレン 1:14.265 1:13.957 1:13.280 15
4 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1:14.665 1:13.858 1:13.299 15
5 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1:13.889 1:13.465 1:13.326 23
6 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:15.006 1:13.554 1:13.410 19
7 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1:14.028 1:14.412 1:13.504 15
8 6 アイザック・ハジャー レッドブル 1:14.541 1:14.239 1:13.605 17
9 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 1:14.517 1:14.140 1:13.737 19
10 55 カルロス・サインツ ウイリアムズ 1:15.500 1:14.547 1:14.536 24
11 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 1:15.673 1:14.595 — 14
12 5 ガブリエル・ボルトレト アウディ 1:15.801 1:14.627 — 14
13 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1:15.484 1:14.702 — 16
14 31 エステバン・オコン ハース 1:15.760 1:14.928 — 17
15 87 オリバー・ベアマン ハース 1:15.872 1:15.197 — 17
16 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1:15.760 — — 7
17 11 セルジオ・ペレス キャデラック 1:16.002 — — 8
18 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1:16.354 — — 9
19 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1:16.642 — — 8
20 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 1:16.866 — — 8
DNS 23 アレクサンダー・アルボン ウイリアムズ — — — —
DNS 30 リアム・ローソン レーシングブルズ — — — —