勝田貴元とコドライバーのアーロン・ジョンストンが、サファリ・ラリー・ケニアでコンビ結成以来初となるWRC優勝を果たした。トヨタが日曜に発表した最終結果では、合計タイムは3時間16分05.6秒で、ヒョンデのアドリアン・フォルモーに27.4秒差をつけた。サミ・パヤリが3位に入った。トヨタのドライバー育成プログラムからWRCの表彰台の頂点へと歩んできた勝田にとって、重要な一戦となったが、4日間を通じて首位を走り続けた末の勝利ではなかった。金曜には7位に後退し、土曜は自身が走り切る一方でライバルたちがトラブルに見舞われたことで首位に浮上。日曜はリスクの高い路面で勝利を守り抜いた。

大会初日はソルベルグが首位に立ち、トヨタが一時トップ5を独占した。金曜にはオジエが首位との差を1秒まで縮めた。土曜はコースコンディションが戦況を一変させた。エバンスは右リヤサスペンションの損傷でリタイアし、ソルベルグとオジエはオルタネーターに大量の泥が入り、サービスパークへ戻る途中でマシンが停止した。パヤリもタイヤの問題で約5分を失ったが、マシンを修復して3位まで挽回した。勝田も前日にフロントタイヤ2本の損傷に見舞われ、7位まで後退していた。だからこそ、その勝利は、耐久力が問われるラリーで、いつリスクを避けるべきかを判断することの価値をより鮮明に示した。

勝田は1分25.5秒のリードを持って日曜を迎えたが、その差を気を緩めてもよい余裕とは捉えなかった。ナイバシャ湖南側の2つのステージをそれぞれ2回走行。路面の石やわだち、蓄積する疲労に対し、不要なアタックを控えた。最終的にフォルモーとの差は27.4秒まで縮まったものの、最後のヘルズゲートのフィニッシュまでマシンを運んだ。優勝は大会全体の合計タイムで決まるため、日曜は大きなタイムロスを避け、各ステージの最速タイムを追うよりもリードを守ることが重要だった。フォルモーにとっても、差を縮めて2位で完走したことは、土曜の混乱を経て結果を確保する走りとなった。

日本人ドライバーがWRCの選手権ポイント対象ラウンドで優勝するのは34年ぶり。前回は篠塚建次郎が1992年のコートジボワール・ラリーで挙げた勝利だった。トヨタは、藤本吉郎が1995年のサファリでも優勝したと記録しているが、その年の大会は2リッター・ワールドラリーカップの一戦であり、当時のWRCのポイント対象ラウンドではなかった。この2つの歴史的な位置づけは区別する必要がある。勝田はサファリで優勝した初の日本人ドライバーではないが、WRCの一戦を制した日本人ドライバーとしては1992年以来初となる。トヨタは、サファリがWRCに復帰した2021年から6年連続で優勝し、同大会でのブランド通算勝利数を14勝に伸ばした。

パヤリは土曜のダメージから立て直し、最終的に勝田から4分26.1秒遅れの3位でフィニッシュ。コドライバーのマルコ・サルミネンとともに再び表彰台に上がった。ヒョンデのエサペッカ・ラッピが4位、シュコダのRally2マシンを駆るロバート・ヴィルベスが5位に入った。ヴィルベスが総合トップ5に入ったことは、彼がWRC2クラスのドライバーであることを変えるものではない。ケニアのコースはすべてのクラスに難題を突きつけ、それまでのRally1マシンの速さだけでは、最終的なトップ10の顔ぶれを予測することはできなかった。信頼性と、有効に完走したステージの合計タイムが、常に総合順位の基礎となる。

土曜にリタイアしたソルベルグ、オジエ、エバンスは、マシンの修復を終えて日曜に再出走し、スーパーサンデーとパワーステージの追加ポイント獲得へと目標を切り替えた。ソルベルグは最後のパワーステージで最速タイムを記録し、日曜の2つの区分でともに最大ポイントを獲得した。大会全体の総合順位は10位にとどまったものの、追加で10ポイントを手にした。オジエは両区分で2位、エバンスは3位だった。勝田が大会全体の優勝を飾った一方、ソルベルグは最終日の2つの追加ポイント区分を制した。

3戦を終え、ドライバーズランキングはエバンスが66ポイントで引き続き首位に立ち、ソルベルグが58ポイント、勝田が55ポイントで続く。ケニアでの結果により勝田は首位に近づいたが、即座に年間ランキングのトップに立ったわけではない。日曜の追加ポイントは、土曜に苦戦したチームメイトたちがタイトル争いに踏みとどまる助けにもなった。トヨタはマニュファクチャラーズランキングで43ポイントのリードを維持したが、この差はチーム全体の獲得ポイントによるものであり、今大会の勝者だけがもたらしたものではない。以下の表は、トヨタが日曜18時に発表した、最終的に有効な完走記録を残したすべてのRally1クルーの一覧。合計タイムとタイム差はいずれもその時点の順位に基づくもので、最終的な認定は競技統括機関が発表する公式文書に従う。

今大会のRally1最終結果とリタイア状況

Rally1順位 カーナンバー Rally1クルー チーム 合計タイム クラス首位との差 状態
1 18 勝田貴元/アーロン・ジョンストン トヨタ 03:16:05.6 — 完走
2 16 アドリアン・フォルモー/アレクサンドル・コリア ヒョンデ 03:16:33.0 +27.4秒 完走
3 5 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン トヨタ 03:20:31.7 +4分26.1秒 完走
4 4 エサペッカ・ラッピ/エンニ・マルコネン ヒョンデ 03:22:12.9 +6分07.3秒 完走
5 99 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン トヨタ 03:32:50.1 +16分44.5秒 完走
6 1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ トヨタ 03:33:36.3 +17分30.7秒 完走
7 11 ティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ ヒョンデ 03:35:58.0 +19分52.4秒 完走
8 33 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン トヨタ 03:42:26.5 +26分20.9秒 完走
9 95 ジョン・アームストロング/シェーン・バーン Mスポーツ・フォード 04:04:06.7 +48分01.1秒 完走
— 55 ジョシュ・マクアーリーン/オーウェン・トレーシー Mスポーツ・フォード — — 土曜夜にリタイア