世界ラリー選手権(WRC)公式サイトが10月16日に掲載した記事で、Mスポーツのリチャード・ミルナー代表は、2027年のドライバー陣容はまだ決まっていないと述べた。選考を長期的なチームづくりの中に位置付け、2029年に新車で優勝を争う目標を掲げた。チームはまず改良型フィエスタRally2で移行期間を過ごし、2029年に新車を投入する計画で、ドライバー選びは両段階を対象とする。
参戦支援を探す段階から、長期計画に向けたチーム編成へ
ミルナーはWRC公式サイトに対し、フォードの投資拡大で翌シーズンの予算の裏付けが得られ、重点がチームの構築へ移ったと説明した。以前は将来性があり、同時に支援も持ち込めるドライバーを探すことが重要だった。現在は、候補者が長期的に関与し、チームに溶け込み、フォードの計画の方向性に賛同するかを、より重視している。
ミルナーは引き続き若手育成を課題に挙げるとともに、レース、準備、開発の各業務に参加できる人材を求めている。
フィエスタで2年間移行、新車は2029年投入予定
Mスポーツは10月1日の公式発表で3段階を示した。2027年はWRCキットを追加したフィエスタRally2で参戦。2028年にはフォードがワークス計画へ直接関与し、引き続きフィエスタを使う。完全な新車は2029年の投入を予定する。新車開発と移行車両での参戦は並行するため、「フォードのワークス復帰」が「新車の即時登場」を意味するわけではない。
フィエスタの改良には空力キット、エンジンの吸気リストリクター、電装部品の変更が含まれる。既存車両を新規則に適応させるものであり、現在のプーマRally1をそのまま次の技術サイクルへ持ち込むわけではない。ドライバーは目先の移行車両に適応し、その後は新計画の準備にも参加する必要がある。
FIA規則が移行期間の終点を設定
FIAが6月23日に発表した規則説明では、条件を満たすRally2車両にRally2-WRC-Kitを装着すれば、2027、2028シーズンにWRC27車両とともに最上位クラスへ出場できると明記した。この資格は2028年12月31日で終了する。キットの目的は、新規則導入初期に最上位の競争へ参加する車両を増やすことにある。
INKA SPORTS 分析:ドライバー選びには2つの作業段階をつなぐ必要
FIAの移行期限とMスポーツの車両計画を照らすと、2029年の重要性が明確になる。チームの新車投入予定年は、改良型Rally2が最上位クラスに参加できる資格の終了直後に当たる。ミルナーが長期的な関与を重視する背景には、具体的な仕事がある。候補者は翌シーズンを走るだけでなく、参戦経験や開発フィードバックを新車の段階まで引き継ぐ手助けも求められる。
フォードは2028年からワークス計画に直接関与し、新車は翌年の登場を予定する。安定した協力関係は、ドライバーとエンジニアが移行期に経験を蓄積し、その反応を新車開発へ持ち込む助けになる。ただし、具体的な人選や契約はまだ公表されていない。
まとめ
Mスポーツが今解決すべきなのは、翌季のドライバー選びを、すでに発表した車両交代計画に役立てることだ。フィエスタによる2年間の移行を経て、フォードの直接関与と新車開発が段階的に進む。このため、長期にわたる仕事の能力は、ミルナーの選考基準の中で具体的な意味を持つ。2029年の優勝争いはなおチームの目標であり、最終陣容と車両の競争力は、それぞれ正式発表と実戦の結果によって明らかになる。