11月7日のMotoGPカタールGPスプリントは、赤旗中断と再スタートを経てマルク・マルケスが優勝した。短縮された10周を18分46秒450で走り、ファビオ・ディ・ジャンアントニオに0.862秒差。ホルヘ・マルティンは11番手から3位まで追い上げ、1.519秒差で終えた。
最初の発進:ベッツェッキ先行、ドゥカティ勢が交錯
最初のスタートではポールのベッツェッキが好発進し、最前列中央のマルク・マルケスの挑戦を退けた。バニャイアも前方の争いに加わり、ターン2で一時チームメイトを抜いたが、マルケスが立ち上がりで切り返して抜き返した。11番手発進のマルティンはこの1周の大部分で順位を上げられず、その後に見せた追い上げはまだ始まっていなかった。
1周目の最終コーナーで事故、赤旗へ
1周目の最終コーナー、ターン16でアルデゲルがアコスタの内側を狙ったが、ブレーキングが遅すぎて前方のバニャイアの車体に衝突。バニャイアはシートから投げ出された。救助隊が担架でグラベルから搬送する間、赤旗でレースが中断された。MotoGP公式によれば、医療センターへの搬送前には意識があり会話もできていた。バニャイアは再出走せず、アルデゲルには再開後のレースで指定の長いペナルティルートを2度通るダブルロングラップが科された。
10周で再開、接触が首位争いを変える
再スタート後は10周で争われ、今度はマルケスがベッツェッキとディ・ジャンアントニオを従えて先行した。マルティンは最初の周に6番手へ上がり、ラウル・フェルナンデスを抜いて5番手、さらに4番手へ進んだ。2周目のターン15ではベッツェッキが仕掛けたが、マルケスが首位を守った。

その後の争いではマルケスがわずかに外へ膨らみ、ベッツェッキが空いた隙間を狙った。マルケスが遅いクリッピングポイントに向けてラインへ戻る際に2人が接触し、ベッツェッキは転倒してリタイアした。審議ではレーシングインシデントとされ、追加処分はなかった。マルケスは首位を維持し、ベッツェッキはポールから出走しながら無得点に終わった。
負傷したマルティンが追撃、最終周に2位交代
マルティンは2週間前のオーストラリアで右手首を骨折したばかりだったが、11番手からマルケスに追いつき首位を狙った。マルケスはドゥカティの発表で、ベッツェッキとの接触でエアバッグが作動し、再び攻めるまで4、5コーナー待つ必要があったと説明。マルティンの接近を見てペースを上げたという。残り3周で差は約0.8秒に広がり、マルティンはディ・ジャンアントニオへの防戦に回った。最後の周のターン2でディ・ジャンアントニオが抜いて2位を獲得し、マルティンは3位で終えた。
ラウル・フェルナンデスが4位、ザルコが5位。アコスタは小椋藍を0.194秒抑えて6位となり、バスティアニーニとレクオナが最後の得点枠に入った。アルデゲルは2回のロングラップを消化して11位。再開後の正式分類ではバニャイアは未出走と記載される。
49点差で日曜に王座決定の可能性
マルケスは12点を加え、マルティンとの差を44点から49点へ拡大。ベッツェッキは79点差となった。MotoGP公式が示す条件では、日曜の決勝でマルケスが優勝し、マルティンが無得点なら、8度目の最高峰クラス王座が決まる。決勝は11月8日現地19時、日本時間11月9日1時開始予定。
再スタート後のスプリント全結果
| 順位 | 車番 | ライダー | チーム | メーカー | 合計タイム | 差(秒) | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 93 | マルク・マルケス | ドゥカティ・レノボ | DUCATI | 18:46.450 | — | 12 |
| 2 | 49 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | VR46 | DUCATI | 18:47.312 | +0.862 | 9 |
| 3 | 89 | ホルヘ・マルティン | アプリリア | APRILIA | 18:47.969 | +1.519 | 7 |
| 4 | 25 | ラウル・フェルナンデス | トラックハウス | APRILIA | 18:49.150 | +2.700 | 6 |
| 5 | 5 | ヨハン・ザルコ | LCRホンダ | HONDA | 18:50.170 | +3.720 | 5 |
| 6 | 37 | ペドロ・アコスタ | KTMファクトリー | KTM | 18:51.114 | +4.664 | 4 |
| 7 | 79 | 小椋藍 | トラックハウス | APRILIA | 18:51.308 | +4.858 | 3 |
| 8 | 23 | エネア・バスティアニーニ | KTMテック3 | KTM | 18:52.032 | +5.582 | 2 |
| 9 | 27 | イケル・レクオナ | グレシーニ | DUCATI | 18:54.532 | +8.082 | 1 |
| 10 | 11 | ディオゴ・モレイラ | LCRホンダ | HONDA | 18:55.670 | +9.220 | 0 |
| 11 | 54 | フェルミン・アルデゲル | グレシーニ | DUCATI | 18:55.879 | +9.429 | 0 |
| 12 | 33 | ブラッド・ビンダー | KTMファクトリー | KTM | 18:55.933 | +9.483 | 0 |
| 13 | 10 | ルカ・マリーニ | ホンダHRC | HONDA | 18:59.177 | +12.727 | 0 |
| 14 | 21 | フランコ・モルビデリ | VR46 | DUCATI | 18:59.324 | +12.874 | 0 |
| 15 | 12 | マーベリック・ビニャーレス | KTMテック3 | KTM | 18:59.933 | +13.483 | 0 |
| 16 | 96 | ジェイク・ディクソン | ホンダHRC | HONDA | 19:05.823 | +19.373 | 0 |
| 未完走 | 72 | マルコ・ベッツェッキ | アプリリア | APRILIA | 5:38.143 | 7周遅れ | 0 |
| 未出走 | 63 | フランチェスコ・バニャイア | ドゥカティ・レノボ | DUCATI | — | — | 0 |