レッドブルリンクでのMotoGPオーストリアGPに臨むペドロ・アコスタは、グランプリ決勝初優勝をつかめるかという問いに再び向き合う。ポル・エスパルガロはKTMの地元が突破の場になることを望む一方、コースとの相性による改善で勝つには十分か分からないとしている。アコスタ自身は、今もドゥカティとアプリリアが前におり、ホームだからというだけで勝利がすぐ手に届くとは考えていない。
最近の表彰台で期待高まるも、本人はライバルを警戒
Motorsport.comによると、アコスタはシルバーストン、アラゴン、ミサノで好調を示し、レッドブルリンクは従来KTM RC16に合うコースでもある。エスパルガロはこの流れを好意的に捉えている。予想以上にKTMが苦戦したアラゴンとミサノでもアコスタは好結果を得たため、レッドブルリンクへ移ればさらに良くなるはずだという。ただし、どれだけ良くなるか、それで勝てるかは分からないとも続けた。これは期待であり、マシン性能への確定的な判断ではない。
前戦サンマリノGPは具体的な比較材料になる。アコスタはミサノ決勝で3位、次のKTM勢エネア・バスティアニーニは8位だった。Motorsport.comによると、バスティアニーニはアコスタから18秒以上後れていた。MotoGP公式レポートでは、アコスタが16周目の8コーナーでホルヘ・マルティンを抜いて3位へ上がったことも記録されている。残り5周で2位アレックス・マルケスから1.1秒差となり、その時点では上位3人の中で最速だったが、最後まで前のドゥカティ2台を抜くことはできなかった。
記者がエスパルガロの見方を伝えると、アコスタは今はまだ勝利を考える段階ではないと答えた。ドゥカティが一歩先におり、アプリリアも前だと見ている。昨年この場所でマルク・マルケスが示した競争力に触れ、レッドブルリンクで強いドゥカティ勢は通常1人だけではないとも指摘した。地元という位置付けは注目を高めるが、主なライバルに対する慎重な判断は変えていない。
スプリントでは既に勝利 地元での別れも意味を加える
ここでいう初優勝は、日曜のグランプリ決勝を指す。アコスタは2月28日のタイで既にMotoGPスプリント初優勝を挙げており、MotoGP公式記事にも明記されている。その勝利はスプリントのもので、今回のオーストリアで突破を目指すのは日曜決勝だ。グランプリの表彰台に既に上がった今、さらに最上段を狙っている。

今回はKTMを離れる前、最後のオーストリアのホームレースにもなる。ドゥカティは6月24日、アコスタが今季終了後にファクトリーチームへ加入し、契約は2027年と2028年を対象とすると発表した。本人は16歳からKTMに所属し、多くのスタッフとは若い頃からの知り合いだと述べた。ここで勝てれば、ともに過ごした期間を締めくくる最善の方法であり、夢がかなうという。
INKA SPORTS 分析:KTM最上位から総合優勝争いまでに必要なもの
ミサノでの二つの比較は別の問いに答える。次のKTMより18秒以上先着したことは、メーカー内での突出した走りを示す。16周目にマルティンを抜いて3位を守ったことも、決勝でアプリリアのライダーとの直接対決を制せたと示す。ただし、前にはドゥカティが2台残り、残り5周でより速く走っていても、追走は最終的な追い抜きにつながらなかった。18秒は別のKTMとの差であり、全体の最速ライダーに対する優位を示す数字ではない。
エスパルガロが見るのは、力を出しにくいコースで好結果を得た後、レッドブルリンクでさらに進めるかだ。アコスタが見るのは、勝つためにまだ誰を倒さなければならないかである。機会を好意的に見ることと、それで勝つには十分か分からないことは両立する。今回の地元への期待を検証する鍵は、再びKTM最上位になるだけでなく、決勝後半まで優勝争いに残れるかにある。同メーカー内で先行しても前のライバルに追い付けなければ、好調は勝利の条件へ変わっていない。後半に首位勢と直接順位を争い続けられれば、ミサノより初優勝に近づいたという見方を支える。
まとめ
アコスタには既にスプリント優勝があり、ミサノでは決勝表彰台を争う力も示した。レッドブルリンクがもたらすのは、最近の走りと過去の相性に基づくエスパルガロの楽観的な期待であり、アコスタのドゥカティやアプリリアへの懸念を消すにはまだ足りない。地元での別れは初優勝に感情的な重みを加えるが、メーカー内の先行を全体の首位を争い続ける力へ変えられるかは、今回の決勝で答えが出る。