アクロポリス・ラリー・ギリシャは土曜日の6つのスペシャルステージを終え、ヌービルが2時間40分18.7秒で首位を維持。オジエがわずか4.1秒差に迫っている。勝田貴元は金曜日の6番手から3番手に浮上し、首位との差は2分17.0秒となった。舞台はルートラキの西に位置するペロポネソス半島で、新設ステージに加え、2013年以来WRCで使われていない区間も含まれる。浮き石やタイヤの損傷により、首位争いも後方の順位争いも予断を許さない状況だ。日曜日には、最後のパワーステージを含む4つのステージが残されている。
午前中の4ステージは合計74.08kmで、各クルーは同じ1セットのタイヤで走り切る必要があった。タイヤ交換から次の交換までに走る競技距離としては、今大会最長となる。オジエは最初と4つ目のステージで最速タイムを記録し、金曜日終了時点の9.7秒差を昼には3.7秒まで縮めた。午後はヌービルがGhymnoの2回目の走行で7.1秒を取り戻し、再び差を広げたかに見えたが、オジエがこの日最後のMenalo Mtで6.7秒を削り返した。1日の走行を終えた時点で差はわずか4.1秒。タイヤの空気圧低下や、停止してのタイヤ交換が一度でも起きれば、それだけで勝者が決まりかねない。
勝田は朝から安定したステージペースで前走車を追い、2つのステージを終えるまでにいくつか順位を取り戻し、最終的に暫定3番手につけた。母国日本では初日のタイヤトラブルで表彰台を逃したが、今回はさらに荒れたギリシャの路面で大きな損傷を避けたことが、年間ランキング2位を目指すうえで直接的な意味を持つ。勝田とオジエの間には2分以上の差があるため、日曜日の現実的な目標は、通常のペースで上位2台に追いつくことではなく、表彰台圏内を守り、追加ポイントを獲得することになる。
金曜日に先頭走者を務め、7番手にとどまっていたエバンスは、土曜日には路面条件の改善とともに順位を上げ、一時は5番手に浮上して4番手にも迫った。しかし、最終ステージでタイヤに衝撃を受けてパンクし、クルーは停止してタイヤを交換せざるを得なくなった。順位は再び7番手に下がり、ヌービルとの差は4分43.1秒となった。選手権首位のエバンスにとって、ギリシャでの損失は単に1ステージのタイムにとどまらず、勝田とのポイント差を維持するために日曜日に十分な得点を確保できるかどうかにも影響する。パヤリも金曜日に停止とタイヤ交換でタイムを失ったが、土曜日には6番手まで浮上し、エバンスとの差はわずか4.8秒となっている。
ソルベルグは金曜日の最終ステージでコースを外れてリタイアしたが、マシンを修復して土曜日に再出走した。この日はおおむね全行程を走り切ったものの、総合順位は暫定21番手となっている。再出走規定によって競技を続け、日曜日のポイントを狙う機会は残されたが、前日にステージを完走できなかったことで生じたタイムロスは消えない。アームストロングも金曜日の大幅なタイムロスで後方に沈んだ。セスクスはこの日、サービスパークからの退出時刻をめぐる問題でタイムペナルティーを受け、レグの正式順位はステージ終了時点の現地での暫定順位とは異なるものとなった。
ヒョンデのフルモー、ヌービル、ソルドはいずれもトップ8争いに加わっているが、それぞれ状況は異なる。ヌービルは優勝を争う位置を守り、フルモーにはその後の裁定でシートベルト違反による1分のタイムペナルティーが追加された。ソルドは複数回のタイヤトラブルを経て、追い上げを続けている。マケルリーンは上位の座を失わず、土曜日終了時点の正式順位では暫定4番手につけた。主催者による事後の裁定で中団の順位が変わるため、土曜日の累積成績はペナルティー適用後の公式順位を基準としつつ、各クルーが当日に実際に遭遇したトラブルも明確に記しておく必要がある。
最終日はアギイ・テオドリとルートラキの2ステージをそれぞれ2回走行し、ルートラキの2回目がパワーステージとなる。オジエには1ステージの快走で逆転する力があるが、ギリシャの山道では一般的な短距離スプリント以上に、鋭い石が結果を左右しやすい。ヌービルも4.1秒のリードを守るには、攻めのペースを維持しなければならない。勝田、エバンス、パヤリは日曜日に独立して与えられるポイントも考慮する必要があり、ラリー全体の順位のために最終日の速さを完全に犠牲にするわけにはいかない。今年のギリシャ戦は、決着を前に優勝争いが最も僅差の状態にある。
土曜ステージ終了後のRally1総合成績
| Rally1順位 | 車番 | ドライバー/コ・ドライバー | チーム | 累積タイム | タイム差 | 状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 11 | ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ | ヒョンデ | 2:40:18.7 | — | 暫定 |
| 2 | 1 | セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ | トヨタ | 2:40:22.8 | +4.1秒 | 暫定 |
| 3 | 18 | 勝田貴元/アーロン・ジョンストン | トヨタ | 2:42:35.7 | +2分17.0秒 | 暫定 |
| 4 | 55 | ジョシュ・マケルリーン/オーエン・トレーシー | Mスポーツ・フォード | 2:43:20.3 | +3分1.6秒 | 暫定 |
| 5 | 16 | アドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア | ヒョンデ | 2:44:19.3 | +4分0.6秒 | 暫定;走行後に追加された1分のタイムペナルティーを含む |
| 6 | 5 | サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン | トヨタ | 2:44:57.0 | +4分38.3秒 | 暫定 |
| 7 | 33 | エルフィン・エバンス/スコット・マーティン | トヨタ | 2:45:01.8 | +4分43.1秒 | 暫定 |
| 8 | 6 | ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ | ヒョンデ | 2:45:36.5 | +5分17.8秒 | 暫定 |
| 9 | 22 | マルティンシュ・セスクス/レナース・フランシス | Mスポーツ・フォード | 2:46:44.1 | +6分25.4秒 | 暫定;別途3分10秒のタイムペナルティーを含む |
| 10 | 99 | オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン | トヨタ | 2:54:44.1 | +14分25.4秒 | 土曜日に再出走 |
| 11 | 95 | ジョン・アームストロング/シェーン・バーン | Mスポーツ・フォード | 2:56:34.6 | +16分15.9秒 | 暫定 |
| 12 | 9 | ヨルダン・セルデリディス/フレデリック・ミクロット | Mスポーツ・フォード | 3:17:44.5 | +37分25.8秒 | 暫定;別途1分40秒のタイムペナルティーを含む |