ファビオ・クアルタラロは、ヤマハでの自分の困難を、ドゥカティでのフランチェスコ・バニャイアの不振と直接比較することはできないと考えている。9月17日、オーストリアGP前のMotorsport.comのインタビューで、違いはチームメイトの成績にあると述べた。マルク・マルケスは勝っている。自分のチームメイトにもそれができるなら、クアルタラロは怒りを感じ、自分にできない理由を探すだろうと語った。
ポイント順位だけでなく、比較対象が異なる
この事前インタビューで示されたポイント状況は、バニャイアが143点で年間9位、クアルタラロが61点で15位だった。ただし、クアルタラロはヤマハ勢最上位で、次は28点のジャック・ミラー。一方、バニャイアのファクトリーチームメイトであるマルク・マルケスは直近6戦だけで166点を獲得し、バニャイアのシーズン合計を上回った。ここで比較しているのはマルケスの最近の勢いとバニャイアのシーズン全体であり、二つの数字を引いて同じ6戦でのポイント差とすることはできない。
クアルタラロは、アレックス・リンス、ミラー、トプラク・ラズガットリオグルが勝てるなら、自分にとって受け入れ難い状況になると述べた。一方で、バニャイアとドゥカティの関係をすべて知っているわけではないとも強調した。怒りや原因探しについての言葉は、同じ環境に自分が置かれた場合の反応であり、バニャイア本人の感情を確認したものでも、ドゥカティの具体的な問題を代わりに診断したものでもない。
ミサノの結果とオーストリアの雨への懸念
9月13日のミサノ決勝は、最近の比較例となる。MotoGP公式レポートでは、マルク・マルケスが優勝し、バニャイアは転倒リタイアで週末を終えた。ヤマハ公式によると、クアルタラロは12番グリッドから10位に入り、優勝者から23.229秒差だった。チームとライダーはいずれもレース中の燃料管理の難しさに触れ、クアルタラロは原因はまだ分からないとしながら、その日はマシンの力を可能な限り引き出したと考えている。これは当該レースに対する本人の評価であり、ヤマハのあらゆる課題を説明したものではない。

オーストリアの事前予想に話を移すと、クアルタラロは雨でヤマハのグリップ不足がさらに目立つことを懸念している。ブレーキングや素早く車体を倒し込む局面を挙げ、路面のグリップが良いインドネシアのコースと比べて、そちらのような雨の条件なら比較的受け入れられると考えた。これはレッドブルリンクの週末に対する見立てであり、オーストリアの雨のレース結果ではない。燃料の難しさとグリップへの意見は異なるレースの背景から出ており、現時点の説明は両者を同じ原因に結び付けていない。
INKA SPORTS 分析:チームメイトの成績は基準を示すが原因の解明には代わらない
この比較の鍵は、「同じメーカーで最上位」と「同じチームに勝つ選手がいる」が別の問いに答えていることだ。61点とヤマハ勢最上位という位置は、クアルタラロの同メーカー内での立ち位置を示すが、M1が安定して優勝を争えることは証明しない。マルク・マルケスの勝利は、バニャイアにより直接的なファクトリーチーム内の基準を与え、現在のドゥカティが勝てることを示す。2人とも現状に満足していなくても、差の原因を探る出発点は異なり、年間9位と15位だけでどちらが満足すべきかは判断できない。
ただし、ミサノはこの比較の限界も示した。バニャイアはリタイアしており、結果には完走できなかった影響がある。クアルタラロは完走したが、原因不明の燃料の難しさを報告した。順位や23.229秒差だけでは、ライディング、マシンの問題、完走状況それぞれの影響を分けられない。チームメイトの勝利は「なぜ同じチームで走りが違うのか」という問いを生むが、答えを直接与えない。同じく、グリップはクアルタラロが明確に挙げた困難であっても、毎回の失点に同じ原因が見つかったことにはならない。
まとめ
クアルタラロがバニャイアとの単純な比較を受け入れない理由は、チームメイトの成績にある。一方は依然としてメーカー内のポイント最上位であり、他方には継続的に得点し勝利するファクトリーチームメイトがいる。この違いは後者に明確な比較対象を与えるが、不振の原因を診断し終えたわけではない。オーストリア前に注目すべきなのは、両チームがライダーの挙げた具体的な困難を説明できるかだ。今後一度順位が変わっても、完走状況と実際の説明を合わせて判断する必要がある。