MotoGPオーストリアGPのパドックでインタビューに応じる小椋藍

小椋藍は9月17日木曜、オーストリアGPの事前メディカルチェックを通過し、トラックハウスのアプリリアで金曜のFP1に参加する許可を得た。MotoGP公式が当時公表した許可には条件があり、医療チームはFP1終了後に再評価し、週末の残りに参加できるかを判断する。2戦連続で欠場した小椋にとって再びマシンに乗る第一歩だが、全日程への出場資格は次の検査を待つ必要がある。

ミサノ復帰を目指した段階から、オーストリアFP1へ

小椋はイギリスGP後、日本でのトレーニング中に左手を負傷した。MotoGP公式によると、欧州での検査で親指付近の骨折が見つかり、手術が必要になった。チーム代表ダビデ・ブリビオはその後、左手親指の第1中手骨の負傷に対し、8月27日午前にミル医師が手術を行ったと確認した。当時チームはサンマリノGPへの復帰を望んでおり、アラゴンではアプリリアのテストライダー、ロレンツォ・サバドーリが代役を務めた。

その復帰目標は実現しなかった。9月9日、MotoGP公式は小椋のミサノ欠場継続を確認し、トラックハウスはラウル・フェルナンデス1人で参戦した。9月15日の続報で焦点がオーストリアへ移り、チームは小椋が復帰を目指してシュピールベルクへ向かうと認めたが、まず木曜のメディカルチェックを受ける必要があった。開催地へ行くこと、参戦を望むこと、正式に走行を許可されることは、この時間軸の中で異なる進展である。

小椋は事前に、手の状態はバイクに乗れるところまで来たと感じており、戻れるだけでも良く、今週末に特別な結果は期待していないと述べた。Motorsport.comのインタビューでは、走行時に痛みが残るとも予想している。これは本人による状態の説明であり、今回の参加範囲はあくまで医療チームが公表したFP1の許可と、その後の再検査に従う。

トラックハウスのチームウエアでオーストリアGPのイベントに参加する小椋藍

2戦の欠場で選手権の位置が変化

Motorsport.comの事前集計では、小椋はイギリスGP終了時に年間3位、首位から37ポイント差だった。アラゴンとサンマリノを続けて欠場した後、オーストリア到着時には6位へ下がり、差は71ポイントへ広がった。MotoGP公式の復帰予告も6位、71ポイント差という状況を示している。ポイント面の重圧は確かにあるが、この変化は欠場中に起きたもので、負傷から戻った後にどれほど速く走れるかという実例は含まれていない。

INKA SPORTS 分析:復帰の進展と競争力は別に判断する

小椋が欠場した2戦で、チーム体制への影響は同じではなかった。アラゴンではサバドーリが代役に入り、ミサノでは1台で参戦した。オーストリアのFP1許可は本来のライダーが乗る機会を取り戻すものだが、チームが週末全体を元の2台体制で戦えるとまでは確認できない。今回の第一の進展は、小椋自身がFP1の資格を再び得たことだ。継続した2台参戦に戻れるかは再検査後に判断する必要があり、代役起用、1台参戦、本来のライダーの復帰を同じ体制として扱うことはできない。

競技面の判断には、別の種類の証拠も必要になる。欠場前の年間3位は上位争いにいたことを示し、欠場後の6位と71ポイント差は、まずポイントを積み上げられなかったことを反映する。どちらも復帰後の速さや継続して出場する能力には直接答えない。次は再検査で週末を続けられるかが決まり、その許可を得た後、一戦を通した走りと本人・チームの具体的な説明によって、レースペースがどこまで戻ったかを判断できる。FP1の順位一つだけでは全面的な回復を確認できず、欠場後のポイント順位低下を競技状態の悪化と説明することもできない。

まとめ

9月17日の決定は小椋藍のコース復帰への入口を開き、同時にFP1後に再評価する条件を残した。ミサノを目指しながら欠場が続いた経緯を踏まえると、今回の明確なFP1許可は単なる復帰目標の公表より一歩進んでいる。ただし、残りの週末を走れるか、再び上位を争えるかは、別々に答えを待つ問題だ。欠場により年間6位まで下がった小椋にとっては、まず継続して参戦する機会を得ることが、再びポイントを狙う土台となる。