2026年F1シンガポールGPでメディアの取材に応じるノリス。

ノリスは10月11日のシンガポールGP決勝後、スプリントの接触を擁護していた姿勢を変えた。最終周にチームメートのピアストリへ仕掛けた攻撃は試みるべきでなく、マクラーレンのメンバーに謝罪したと認めた。F1公式が10月12日にこのレース後のコメントを掲載した。

空間があるとの判断から、チームを先に考える認識へ

土曜スプリントの最終周、2台のマクラーレンが4位を争ってターン5で接触し、スピンした。ノリスは最終8位、ピアストリはリタイア。直後のノリスは、内側に大きな空間があり、仕掛ける権利があったと考えていた。その後スチュワードはレーシングインシデントと判断した。

決勝後、ノリスは判断がチームへ与えた影響へ重点を移した。追い越せる可能性があっても試みるべきでなく、代表するチームをもっと考える必要があると述べた。このミスでチームを失望させたため、皆に謝罪し、今後は改善する必要があるとした。

日曜はピアストリの追い上げを助けられるか自ら確認

決勝終盤、3位争いでアントネッリの後ろへ下がったノリスは、無線でピアストリを助けられるか尋ねた。ピアストリはパンクで余分なピットストップをし、順位を取り戻していた。ノリスは、自身がアントネッリを追い続けるより、ピアストリを上位へ戻す方が、その時はチームの得点を増やす可能性が高かったと説明した。

2026年F1シンガポールGP決勝で1号車マクラーレンを走らせるノリスと、その後方のチームメート。

最終的に、この提案はノリスが実行する必要のある援護にはならなかった。ピアストリは最終周の1周前にハミルトンを抜き、4位ノリスの後ろの5位で終えた。ノリスは、手伝えるか尋ねたが、結局チームはそうする必要がなかったと述べた。

INKA SPORTS 分析:チームへの責任を処分だけで測れない理由

スチュワードの判断は競技上の処分が必要かへの答えで、ノリスの謝罪は攻撃にリスクを取る価値があったかに関わる。同じチームの2台はもともと4位付近を争っていたが、接触後は8位とリタイアに終わった。追加処分がなくても、2台が元の位置を同時に失う代償はすでにチームが負っていた。

前後の発言の違いは、単なる語調の軟化ではない。最初は攻撃空間があったかを強調し、後には空間があってもチーム全体の得失を考える必要を認めた。日曜にチームメートを助けられるか尋ねたことも、新たな判断方向と一致する。一方、ピアストリの5位は、その後自身でハミルトンを抜いた追い上げによるものだった。

まとめ

今回の謝罪は、土曜の接触の説明に、チームへの責任という判断を加えた。試せることと、試す価値があることは同じではない。日曜のマクラーレンは4、5位でポイントを持ち帰り、ノリスも今後のチーム内の争いでもっとチームを考える必要を明言した。