FIAが2026年10月8日のソフトウエア調査発表で使用した、セパン・サーキットのスタート手順の写真。

FIAは10月8日、セパンのフォーメーションラップで発生したパワー異常の検証を完了し、今後の方針を明らかにした。シンガポールGPで同様の天候が予想される場合は、セパンのレースで確立したソフトウエア仕様に戻す。さらに雨天向けパワーユニットソフトウエアの更新を、10月25日の米国GPで導入する予定だ。従来の発表がレース後の初期説明だったのに対し、今回は検証完了後の具体的な展開方針が示された。

調査では、一部のマシンが特定のコース区間で低いエンジン回転数で走り、同時に250キロワットの出力削減を受けた結果、設計の意図を超えるパワーロスが生じ、その区間では回復できなかったことが確認された。ここでの250キロワットは削減量であり、その時のマシンの総出力ではない。

2026年10月4日、セパンGP前に雨の中で傘を差す観客。FIAの雨天向けパワーソフトウエア検証に関する報道用資料写真。

従来のテスト内容と、今後の強化方針

ソフトウエアが一度もテストされていなかったという主張に対し、FIAは導入前にチームとパワーユニットメーカーがシミュレーションで検証し、ベルギーGPとオランダGPのフリー走行1回目で実車テストも行っていたと説明した。今回の検証を受け、関係者は独立評価と共同のフィードバックを組み合わせ、標準電子制御ユニット供給元の意見も取り入れ、テストと検証を強化する。

当日の対応時刻も公式発表

発表には10月4日のセパン現地時間での対応順も記された。15:45にスタート手順を停止し、15:50に更新仕様を配布、16:03にインストールと操作の追加指示を出した。各チームがソフトウエアの組み込みを終えた後、スタート合図に従ってマシンを送り出した。以下の表ではソフトウエア対応とスタート再開を分けて示す。時刻はすべてセパン現地時間で、中国時間と同じUTC+8。

現地時間 公式発表の対応項目
15:45 フォーメーションラップ2周後、スタート手順を停止
15:50 原因を特定し、更新したソフトウエア仕様を配布
16:03 実装、インストール、操作に関する追加指示を提供
16:20 チームとパワーユニットメーカーがソフトウエアの組み込みを完了したと発表に記録
16:22 10分前の合図
16:33 マシンがピットレーンを離れ、スタート手順へ