トヨタの2026年型GRヤリスRally1の資料写真

2026年WRCドライバーズ王者は、10月1日から4日のラリー・イタリア・サルディニアで決まる。WRCは9月24日、最終戦でのタイトル獲得条件を公表した。トヨタのエルフィン・エバンスが230点で首位に立ち、サミ・パヤリ213点、オリバー・ソルベルグ209点が続く。3人はいずれも初の世界王座を目指す。エバンスは今回19点を獲得すれば、2人のチームメイトの結果に関係なくタイトルを確定できる。

サルディニアは元々、最終戦の1つ前に予定されていた。FIAとWRCプロモーターは9月17日、11月に予定されていたサウジアラビア戦を2026年WRCに含めないと発表し、サルディニアが第13戦かつ最終戦となった。ただし発表では、カレンダーの変更はFIA世界モータースポーツ評議会の承認待ちとも説明された。サウジアラビアの大会自体は中東ラリー選手権の1戦として行う予定で、ドライバーズタイトル争いに残るのはサルディニアの1週末となった。

19点で十分な理由:総合成績と日曜の2種類のポイントを合算

通常の全日程を実施した場合、大会の総合優勝は25点、日曜の合計タイムによるスーパーサンデーと最終ステージのパワーステージはそれぞれ最大5点で、1大会の上限は35点となる。エバンスが19点を取れば249点となり、パヤリの最大213+35=248点を超え、ソルベルグの244点も上回る。総合2位から5位の組み合わせは下表のとおり。6位では8点しか得られず、日曜の10点をすべて取っても18点で、他の結果によらない王座確定は保証できない。19点未満だからタイトルを失うわけではなく、相手の実際の得点による。

パヤリとソルベルグ:同点でも逆転できる可能性

パヤリが総得点でエバンスを厳密に上回るには、今回少なくとも18点多く取る必要がある。さらにソルベルグへの4点のリードも守らなければならない。今年はエストニア、フィンランド、パラグアイで3連勝している。今回35点を取り、エバンスが18点なら両者248点で並ぶが、パヤリはサルディニアでの優勝によって今季4勝となり、スウェーデンと日本で2勝のエバンスを上回る。FIA規則はまず大会勝利数、次に2位、3位などの回数を比べるため、得点で上回ることがすべてのタイトル獲得ケースに必要なわけではない。

2026年ラリー・チリで5号車のトヨタGRヤリスRally1を駆るサミ・パヤリの資料写真

ソルベルグは現在エバンスから21点、パヤリから4点遅れており、得点で両者を同時に上回るには、それぞれ少なくとも22点、5点多く取る必要がある。35点を得れば合計244点。エバンスが14点なら同じ244点だが、ソルベルグはモンテカルロとチリの2勝に加えて3勝となり、同点比較で優位に立つ。ここでの14点という上限はソルベルグが35点満点を取る特定の条件に対応し、他の得点の組み合わせにそのまま当てはめることはできない。

エバンスが19点に届く総合成績と日曜ポイントの組み合わせ

大会総合成績 総合成績のポイント 19点到達に必要な日曜追加点 相手の結果によらず王座確定できるか
1位 25 0 可能
2位 17 少なくとも2点 可能
3位 15 少なくとも4点 可能
4位 12 少なくとも7点 可能
5位 10 少なくとも9点 可能
6位 8 10点満点でも合計18点 不可、相手の結果次第

INKA SPORTS 分析:3人の最大得点は同時には成立しない

248点と244点は、それぞれの追走者が大会前に持つ上限であり、同時に達成できる得点ではない。ソルベルグが35点を得るには総合、スーパーサンデー、パワーステージの3つで1位を独占する必要がある。その場合、パヤリの最大はそれぞれ17、4、4点、つまり大会25点で年間238点となり、244点には届かない。したがってソルベルグが満点を取った場合は、まずエバンスが14点を超えるかを見る必要がある。エバンスが15点を取れば245点となり、なお1点差で王者となる。ソルベルグが満点でなければ、3人の実際の総得点と勝利数を改めて比較しなければならない。

日曜の10点も、総合成績の点数に自由に足せる残り枠ではない。それぞれ5、4、3、2、1点を配分する2つの順位表から得るもので、3人は同じ順位を直接争う。トヨタはチリですでにマニュファクチャラーズタイトルを獲得しており、チーム代表ヤリ‐マティ・ラトバラは事前プレビューで、信頼性の高いマシンを用意して3人に公平な競争をさせると述べた。それでも、サルディニアの狭く、岩が多く、摩耗の大きいグラベルは完走や日曜の走りに影響する。チームの方針は、誰かが事前の計算どおりに期待する得点を安定して取れることを意味しない。

まとめ

エバンスの利点は、相手に依存せず19点で王座を確定できる明確な基準があることだ。一方、パヤリとソルベルグには、総得点で並び、勝利数で上回る道も残る。最終戦を見る際は、総合成績、スーパーサンデー、パワーステージを分けて採点し、その後年間総得点を合算して確かめる必要がある。実際の配分と最終順位を確認して初めて、19点未満でも十分かを判断できる。タイトル争いは早く決着する可能性も、最後のステージまで続く可能性もあり、事前の満点仮定はレース結果ではない。