2026年ラリー・チリでインタビューに応じるオリバー・ソルベルグの資料写真

2026年WRCドライバーズタイトルは、10月1日から4日に行われる最終戦サルディニアで決まる。トヨタの3人がタイトルを争う中、エルフィン・エバンスはサミ・パヤリに17点、オリバー・ソルベルグに21点のリードを持って最終戦を迎える。1大会で獲得できるポイントは最大35点。ソルベルグはチリでの勝利を携えてイタリアに臨むが、タイトルはこのラリーの勝者だけでは決まらない。

最近の流れ:追い上げる速さを持つソルベルグ、相手は2人

直近の成績を示すWRC公式の集計によると、ギリシャ以降の獲得ポイントはソルベルグが106点、パヤリが97点、エバンスが68点となっている。ソルベルグは事前インタビューで、チリでの勝利によってクルーは再びタイトルへの希望を持って最終戦に臨めるようになったと語った。1大会で21点差を逆転するのは難しいが、諦めないとした。

パヤリにも勝利を争い続けられる根拠がある。エストニア、フィンランド、パラグアイで3連勝し、このラリーを前にした順位では依然としてソルベルグを上回っている。ソルベルグが年間王者になるには、首位のエバンスだけでなく、最終的なポイント集計でパヤリも上回らなければならない。

路面と配点:総合成績、日曜成績、パワーステージでそれぞれ得点

配点を定めるFIAの現行WRC競技規則では、総合優勝で25点、日曜の合計タイム1位でさらに5点、パワーステージ1位で別に5点を獲得する。WRC公式のタイトル争い解説は、エバンスが19点を獲得すれば、2人のライバルの結果に左右されずタイトルを確定できると説明している。例えば総合2位の17点に、日曜の追加ポイントを少なくとも2点加えれば、その条件を満たす。19点はタイトルを確実にする基準であり、19点を下回った場合はライバルの得点と合わせて判断することになる。

トヨタの事前プレビューは、サルディニアでは先行車が路面の砂や土を掃き出すと、岩やタイヤへの負担が大きい下層が露出すると注意を促している。10月の天候は、通常開催される6月より変わりやすい可能性もある。エバンスは、このラリーで先頭を走って浮いた土を掃くのは通常難しいが、雨が降ればその影響は小さくなる可能性があると話した。チーム代表ヤリ‐マティ・ラトバラは、3組のクルーに公平な競争条件を用意すると強調し、岩のある区間ではタイヤとマシンのリスクも計算する必要があると述べた。

金曜と土曜はそれぞれ3ステージずつのループを2回走り、間に昼のサービスが設けられる。日曜は2つのステージをそれぞれ2回走行し、最後のSassari–Argentieraの2回目がパワーステージとなる。その前にはタイヤ交換ゾーンも設けられる。

2026年ラリー・チリでのオリバー・ソルベルグとコ・ドライバーのエリオット・エドモンドソンの資料写真

ソルベルグは昨年、サルディニアでRally2クラスを制したが、このラリーでは特に最高峰のRally1での経験が不足していると認めた。ステージについては、高速区間では思い切りが必要で、テクニカルな区間では忍耐が求められると、2つの異なる要件を挙げた。

INKA SPORTS 分析:全力で追い上げる中でも、最終ステージまで走り切る必要がある理由

ソルベルグは2人のチームメイトを同時に追うため、日曜の追加10点が極めて重要になる。パワーステージは独自にポイントが与えられるだけでなく、日曜の合計タイムと大会の総合タイムにも含まれる。そこでミスをすれば、失うのは最終ステージの追加点だけにとどまらず、他の2つの順位も変わる可能性がある。FIA規則第50.4条は、パワーステージのポイントを得るにはラリーの最終結果に分類されることも要求している。これらの得点機会を残す前提は、マシンをフィニッシュまで運ぶことだ。

乾いた路面での出走順にも両面がある。先頭で走るエバンスは浮いた土を掃く必要があり、追う側はよりきれいな走行ラインを得られる可能性がある。しかし砂や土が掃き出されると、トヨタが注意を促した岩やタイヤを摩耗させる下層も露出する。後から走るドライバーは路面変化を利用してタイムを稼ぎつつ、タイヤやマシンの損傷でその機会を失わないようにしなければならない。雨が降れば、エバンスが述べた路面清掃の不利は軽くなる可能性があり、追う側は実際の路面に応じて攻める度合いを変える必要がある。

昼のサービスまで3ステージを続けて走ることも、ソルベルグの「高速区間では思い切り、テクニカルな区間では忍耐」という言葉に具体的な意味を与える。クルーはループ全体でタイヤの余力を配分する必要があり、1つのステージでタイムを稼ぐためだけに、その後の競争力を使い切ることはできない。最終戦には損失を取り返す次戦がなく、パヤリも得点を狙っている。ソルベルグは相対的により大きな得点を求めながら、大会を通して走り続けることも守らなければならない。

まとめ

ソルベルグの目標は、最近の速さを2人のチームメイトに対する得点の優位につなげることだ。そのためには、有利な路面でタイムを稼ぐと同時に、タイヤとマシンの状態を保ち、日曜と最終ステージのポイントを争い続ける必要がある。一方、エバンスには19点で自力でタイトルを確定できるという明確な目標がある。異なる得点状況によって、同じ岩のある区間や同じタイヤの選択でも、双方が負うリスクは変わってくる。