フェラーリやウィリアムズでエンジニアを務めたロブ・スメドレーは、F1が補助スチュワードチームを設け、レース中の比較的明確なコース上の事案をより速く処理することを提案した。Motorsport.comが9月20日に伝えたところによると、「High Performance Racing」ポッドキャストで示した構想で、単純な争点の処理がレース後に持ち越されるケースを減らしたいとしている。
スメドレーは、現行のスチュワードはレース中に非常に忙しく、1つの判断を待つためにレースを止めることはできないと指摘した。そのため、本人には比較的明白に見える事案も、レース後に回されるという。追加のチームによって処理能力を高めることを主張している。これは仕事量と決定までの速さの関係についての本人の見方であり、インタビューには事案の種類別の実際の所要時間の統計は示されていない。
それでもレース後の調査を残す理由
スメドレーは、すべてのレース後調査を廃止するよう求めたわけではない。複雑な事案についてはその手続きを残すべきであり、フィニッシュ直後に結果をただちに確定扱いすることもできないと考えている。例として挙げたのは、フロアの摩耗、リアウイングの高さやエレメント間の隙間、車重などだ。一部の技術的な問題は、レース後に測定して初めて違反かどうかを確かめられる。
FIAは2025年4月30日にRaceWatchシステムを紹介した際、リモート・オペレーションズ・センターがレースコントロールを支援し、事案をリアルタイムで識別してマークすると説明していた。その後、スタッフが事案を分類し、必要に応じてスチュワードへ送り、レース中の情報伝達を管理する。この既存の支援は、事案の識別の補助と正式な審理が、手続きの中で区別できる段階であることを示している。

補助のための資源と、新たな裁定組織は何が違うのか
スメドレーの構想は、処理能力を増やすための個人的な提案であり、このインタビューでは新チームの権限、構成、実施計画は示されていない。FIAが説明した遠隔支援の手続きも、そのまま彼が想定する新しいスチュワードチームとはいえない。事案を識別して整理することと、正式な裁定を下すことは同じ段階ではなく、補助の資源を増やしても、その後の審理を省けるわけではない。
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この提案で重要なのは、処理を待つことと、証拠を待つことの違いだ。スメドレーの説明では、単純な事案がスチュワードの多忙によって滞留する可能性があり、処理能力を増やせば、その待ち時間を減らせるかもしれない。一方、本人が挙げた技術的な問題は、マシンの測定を待つ必要がある。後者はチームが1つ増えるだけでフィニッシュ前に完了できるものではない。したがってレース後の決定が残ることだけをもって、人員増が無効だったとも、従来の手続きが機能していないとも証明できない。
FIAが公表した既存の振り分けの手続きも、導ける結論の範囲を限定する。遠隔支援があっても、すべての事案を適時に裁定できるとは限らない。一方、一部のレース後調査の通知だけでは、どの段階で遅れたかも分からない。スメドレーの構想を検証するには、同種の単純な事案について、識別からスチュワードへの引き渡し、決定までの時間を比較し、どの待ち時間が短くなったのかを確かめるべきだ。技術測定と複雑な事案は分けて扱い、レース後調査の総件数だけを効果の指標とするべきではない。
まとめ
スメドレーは、単純な事案の処理待ちを短くしつつ、複雑な争点とレース後の技術検査は残したいと考えている。既存の遠隔支援は、すでに識別と振り分けの一部を担っている。新しい提案がどれだけ処理能力を増やせるかは、具体的な体制と所要時間の証拠がなければ判断できない。議論の焦点は、すべての決定をチェッカーフラッグ前に出すよう求めることではなく、どの待ち時間を減らせるかに置くべきだ。