ホンダのルカ・マリーニは9月20日のMotoGPオーストリアGPで、飛んできた青い破片を胸に受けた。レース後のMotorsportのインタビューで、衝撃の後は一時痛みを感じたが、その後は再び走りに集中し、14位でフィニッシュしたと語った。破片については、ファビオ・クアルタラロのヤマハのウイングの一部だった可能性があると見ている。
4コーナーで飛来した青い破片、出所はライダーの推測
マリーニによると、破片は4コーナーのブレーキング中に飛んできた。目にして避けようとしたが、胸に当たったという。青い色からクアルタラロのマシンのものかもしれないと考えたが、クアルタラロが3コーナーから4コーナーの間のストレートで、他のライダーと接触したかどうかは分からないとしている。破片がなぜ外れたのかを確認したわけではない。
衝撃を受けた後の2つのコーナーでは、マリーニははっきりと痛みを感じた。その後は出来事を忘れ、ライディングに集中しようとしたという。レース後の体調を聞かれると、胸にはまだ少し痛みがあるものの、無事に済んでよかった、もっと悪い結果になっていた可能性もあったと話した。
14位の背景には1周目の接触とリアタイヤの問題も
マリーニは15番グリッドからスタートし、28周の決勝の1周目に何度も接触を経験してタイムを失った。ホンダの公式レポートによると、その後は冷静さを保ち、レース後半に望みを託して、終盤にディオゴ・モレイラを抜いた。Motorsportは、21周目にクアルタラロを抜いた経過も伝えている。最終的には13位の中上貴晶から1秒余り遅れてフィニッシュし、10位で今回のホンダ勢最上位だったヨハン・ザルコとは約6秒差だった。

マリーニはレース後、リアタイヤについても多くを語った。Motorsportのインタビューでは、今回のミシュランのリアタイヤは構造が硬く、温度と空転の問題に苦しんだと説明した。スロットルの開度を抑え、できるだけ車体を起こしても、リアタイヤの温度は他のホンダ勢より約20度高かったという。身長や体重が影響している可能性を考えたが、原因は理解できていないとも率直に述べた。ホンダ公式レポートのコメントも、リアのグリップが期待どおりではなかったことを示している。
INKA SPORTS 分析:順位を取り戻しても、レース全体の制約が消えるわけではない
15番グリッドから14位で終えたことは、終盤に2人を抜いたことと矛盾しない。1周目のタイムロスで追い上げを強いられ、クアルタラロとモレイラを抜いたのは、その前に失った順位を取り戻す過程だった。破片の直撃は追走中に起きた突発的な出来事だが、それだけでは午後全体のパフォーマンスを説明できない。マリーニはスタート後の接触で生じた損失と、継続して悩まされたリアタイヤのグリップにも対処する必要があった。
マリーニの説明では、リアタイヤの温度を管理するため、すでにスロットル操作を抑え、乗り方も変えていた。その分、攻める余地は狭くなった。終盤のオーバーテイクは、なお機会を生かせたことを示すが、さらに中上貴晶に追いつけるかは自身のタイヤ状態にも左右される。ホンダのレポートで彼は、他のライダーもタイヤをうまく管理しており、想定していた大きな巻き返しはできなかったと述べている。レース終盤に前進できても、最終順位が目標を下回ったのは、そのためだ。
まとめ
マリーニは破片の直撃後もレースを続け、ポイントを獲得した。レース後には軽い痛みが残ると語る一方、より悪い事態にならなかったことを喜んだ。レース内容は、それとは別に見る必要がある。1周目の接触で後れを取り、リアタイヤの問題で追撃も制約されたため、終盤に2人を抜いても週末全体の失望を埋めるには足りなかった。14位で得点は確保したが、この決勝に対する本人とホンダの期待には届かなかった。