マクラーレンは9月29日の大会プレビューで、10月2日から4日までマレーシアのセパンで開催されるF1バーレーンGPに、少数のコース専用ボディワークを用意する見通しだと述べた。ランド・ノリスとオスカー・ピアストリはともにここでレースをしたことがなく、シミュレーターでレイアウトを学んでいる。金曜の作業は、路面、タイヤ、そしてコーナーとストレートでのマシンの性能を同時に扱うことになる。
シミュレーターでの準備と実際の路面の変化
マクラーレンのレーシング担当シニアディレクター、ランディ・シンは、現世代マシンに使える最近のセパンのデータが限られ、コースモデルの精度と路面の理解には不確実性が残ると指摘した。ピレリの事前資料によると、2023年にターン6から12の間が再舗装され、ターン9周辺でも部分的な工事が行われた。2026年9月からは路面の平滑化と清掃も実施された。タイヤサプライヤーは、路面全体の特性はなお2017年に近いと考えている。
コンパウンドの選択と高温への対応
今回はC2、C3、C4がそれぞれハード、ミディアム、ソフトとなる。ピレリはこれにより、1ストップと2ストップの戦略の所要時間差を小さくしたいと考えている。1ストップ、2ストップとは、1レースでピットインしてタイヤを替える回数がそれぞれ1回、2回であることを指す。高温によるタイヤの熱デグラデーション、すなわち熱による性能低下と、前後タイヤの温度管理はいずれも週末の重要な課題だ。
コース専用部品とマシンバランス
シンは、セパンではダウンフォースと空気抵抗の両立が必要だと考えている。ダウンフォースは気流がマシンを路面へ押しつけ、コーナリングを助ける力で、空気抵抗は前進を妨げる。さまざまなコーナーには十分なダウンフォースが必要な一方、長いストレートではパワーと使用可能なエネルギーの運用が重要になる。チームはこうした要求の間で適切な仕様を見つけなければならない。
バクーの大規模な改良を経て、セパンでの変更は少なく、主にコース専用ボディワークになるとマクラーレンは予想する。チームのプレビューは、バクーでMCL40の直線速度の弱さが表れたと指摘した。シンはまた、新しいパワーユニット規則で追い越しが難しくなれば、トラックポジションを守る重要性が増す可能性を挙げた。
金曜練習の時刻と天候の変数
10月2日の2回の練習は中国時間(UTC+8)12:30と16:00に始まり、セパン現地時間も同じだ。ピレリは、10月の午後の雷雨がどのセッションにも影響し得ると注意を促し、ドライのグリップは週末が進むにつれて改善すると見込む。

INKA SPORTS分析:タイヤ、ピット後の位置、直線の弱点はどうつながるか
シミュレーターで配置を学び、実車で路面とタイヤを知る
シミュレーターはノリスとピアストリが先にコーナー配置を学ぶ機会となり、金曜の実車練習では現在の路面が実際にどう反応するかを知る。セパンの全体的な路面特性は2017年に近いが、一部で工事が行われ、マシンとタイヤも世代が変わっている。シンはタイヤの理解とセットアップの調整を金曜の課題に挙げた。チームはドライバーの感覚とタイヤの挙動を結びつけ、現在のマシンに合う仕様を探す必要がある。
タイヤのペース低下とピットの所要時間は交換判断をどう変えるか
ピット回数の選択は、新旧タイヤの速度差がどれだけ続くかに左右される。古いタイヤが走るほど遅くなれば、1回ピットを減らして節約した時間は、その後の周回の損失で相殺されかねない。新品なら速いラップを狙えるが、ピットレーンへの出入りと交換の時間を払う必要がある。ロングランの価値は、何周も使った後のタイヤの速さを知り、走り続ける場合と交換する場合の総所要時間を比較できることだ。
シンが挙げた追い越しの問題も、新品の速さを生かせるかに関わる。1回多くピットに入り、集団の中へ戻れば、速い新品タイヤでも前車に抑えられ、期待した時間の利益を失う可能性がある。ピットを1回減らせば位置は守れるが、古いタイヤにも後車に対応するだけの速さが必要だ。そのため、タイヤの性能低下、ピットの所要時間、コースへ戻る位置を合わせて戦略に組み込まなければならない。
バクーの大規模パッケージを、多彩なコーナーを持つセパンへ
マクラーレンはバクーを振り返り、低速コーナーと非常に長いストレートの組み合わせがMCL40の直線の弱点を露呈させたとした。より多くの種類のコーナーがあるセパンでは、先の大型パッケージが適していると期待し、練習を重ねてさらに調整を進めたい考えだ。今回の少数の新部品は、既存のパッケージとともにセパンのコーナーと直線の組み合わせへ適応する必要がある。コーナーの速さは1周のタイムに関わり、長い直線での性能は前車への接近、攻撃、位置の防御に関わる。
まとめ
マクラーレンの金曜の準備は、つながった3つの仕事に整理できる。現在の路面への適応、タイヤを何周も使った後の速さの把握、コーナー性能と直線速度のバランスだ。タイヤ交換の利益も、ピットで使う時間とコースへ戻った後の位置と合わせて計算する必要がある。チームはバクーの大型パッケージを基礎に少数のコース専用部品を用意する見通しで、既存の改良、タイヤ運用、レースの攻防を、セパンでの同じマシン仕様の中で扱う。