メルセデスは9月30日、10月2日から4日までマレーシアのセパンで開催されるF1バーレーンGPにアップグレードを投入すると発表した。バクーで勝利したばかりだが、トト・ウルフはより代表的なコースでのマシンの性能をなお改善したいと考えている。直前4戦の予選結果と照らすと、チームはどのような速さを示し、セパンではどのような新たな要求が加わるのか。
ウルフが改良に求めるもの:より一般的なコースでの向上
ウルフはチームのプレビューで、モンツァとバクーには独特のコース要件があり、より一般的なコースでは最近期待に届いていなかったと述べた。ポール争いに加わることを目標に挙げ、新パッケージでマシンが前進することを望んでいる。同時に、改良の効果は保証されないと強調。できるだけ早くパッケージを理解し、上位争いへマシンを持ち込む必要があるとした。
バクーの結果と4戦の予選:ラップタイム差をどう読むか
F1公式のバクー決勝結果では、ジョージ・ラッセルが優勝し、キミ・アントネッリは5位だった。予選はラッセルがポールポジション、アントネッリが16番手。ラッセルが同じ週末に予選と決勝を制した一方、アントネッリは予選順位と決勝結果が大きく変わり、2台は異なる週末をたどった。
以下の表は、ハンガリー、オランダ、イタリア、アゼルバイジャンの4戦の通常予選を取り上げる。Q3は予選の最終セッションだ。各大会について、メルセデス2台のうち速い方のQ3タイムから、同じセッションのポールタイムを引いた。差が小さいほど、その予選で首位に近かったことを示す。バクーの0.000秒は、ラッセル自身がポールを獲得したことを意味する。
セパンの要求:高速コーナー、トラクション、高温下のタイヤ管理
ピレリのコース紹介によると、セパンは全長5.543キロで、長いストレートと中盤の高速コーナーを組み合わせる。気温と路面温度によるタイヤの熱デグラデーション、すなわち高温による性能低下が週末の重要な変数となる。ウルフはまた、立ち上がりの加速時のグリップであるトラクションと、高温下での一貫性も重視した。マシンにはコーナーを速く抜けるだけでなく、出口や連続走行でも速度を保つことが求められる。

ピレリは金曜のセパンのグリップが低く、その後は路面の変化に伴って改善すると予想している。各チームには現世代のマシンでセパンを走った有効なレースの比較材料がない。そのため金曜の練習では、現在のマシンがコースでどう反応するかを知り、適切なバランスを見つけ、タイヤの挙動を理解することが重要な仕事になる。
4戦のQ3結果比較
| 大会 | メルセデスの速い方のドライバー | Q3タイム | 同セッションのポールタイム | ポールとの差 |
|---|---|---|---|---|
| ハンガリー | キミ・アントネッリ | 1:17.479 | 1:17.207 | +0.272 |
| オランダ | ジョージ・ラッセル | 1:11.265 | 1:11.163 | +0.102 |
| イタリア | ジョージ・ラッセル | 1:21.846 | 1:21.786 | +0.060 |
| アゼルバイジャン | ジョージ・ラッセル | 1:42.526 | 1:42.526 | +0.000 |
INKA SPORTS分析:セパンへ持ち込みたい優位は何か
オランダは2台がポールに接近、バクーはポールと優勝
オランダは2台が同時に上位へ迫った例だ。ラッセルとアントネッリは予選2、3番手で、ノリスとの差はそれぞれ0.102秒と0.133秒だった。モンツァではラッセルがポールから0.060秒差、バクーではポールと優勝を獲得した。これらの結果と照らせば、ウルフの目標は、すでにある先頭争いの力をより多くのコースへ広げ、2台とも安定して上位争いに加われるようにすることと理解できる。オランダの両車の走りは共通の速さの土台を示し、バクーのラッセルのポールと優勝は、1周でも決勝でも先頭に立った週末を示した。
黄旗と終盤の雨が予選の背景に与えた影響
4戦の比較には、それぞれのレース過程も考慮する必要がある。F1のハンガリーGPの黄旗に関する記事は、フェルスタッペンのQ3でのスピンにより黄旗が出され、減速が不十分だったアントネッリに3グリッド降格が科されたと確認している。表に残したのは彼の予選ラップタイムだ。F1のオランダGP予選レポートによると、Q3残り5分で雨が降り始め、気温とグリップが下がる中、ラッセルとノリスは最後のアタックでもタイムを更新した。ハンガリーの処分はタイムによる順位とグリッドが異なる理由を説明し、オランダの上位争いには、変わる路面で重要な1周をまとめる能力も含まれていた。
高速コーナーとタイヤ管理を、1周と決勝の両方へ
セパンが新パッケージに求めるものは、高速コーナー、立ち上がりの加速、高温下のタイヤ管理が同時に存在することから生まれる。予選は1周の最速を求め、決勝は連続周回で速さを保つ必要がある。高温でタイヤの性能が低下すれば、その後の周回のグリップとリズムにも響く。そのためチームは、コーナーの速さとタイヤの使い方を一緒に扱い、予選の競争力を決勝へ持続させなければならない。
まとめ
メルセデスがセパンに持ち込む土台は、オランダで2台がポールに迫り、モンツァでラッセルが首位に肉薄し、バクーでポールと優勝を得たことだ。ウルフは改良によって、より多くのコースで先頭を争いたいと考えている。セパンではその目標が、高速コーナーの速さ、立ち上がりのグリップ、高温下のタイヤ管理という3つの同時の課題となる。1周の競争力を連続走行へつなぐには、予選と決勝の両方でこれらの要求に対処する必要がある。