2026年10月4日、セパンでバーレーンGP決勝を制して喜ぶフェルスタッペン

10月4日、2026年F1第16戦バーレーンGP決勝がマレーシアのセパン・サーキットで終了した。マックス・フェルスタッペンが55周を1時間47分14.808秒で走り、自身とレッドブルに今季初勝利をもたらした。キミ・アントネッリが2.307秒差で2位、ルイス・ハミルトンが3位。大雨による遅延、スタート手順の中断、インターミディエイトからドライへの移行により、タイヤ判断とセーフティカー後の再スタートがレースを通じた焦点となった。

決勝の展開

ウェットのスタートと最初のドライタイヤでの再スタート

インターミディエイトで出たアントネッリとジョージ・ラッセルが、ポールシッターのフェルスタッペンの前へ出てメルセデスの1、2番手となった。フェルスタッペンはその後ラッセルを抜いた。ボッタスのスピンによるセーフティカーは、インターミディエイト勢が一斉にドライへ替える機会を与えた。直接ドライタイヤで出たフェラーリの2台は滑りやすい序盤に後方近くまで落ちたが、路面が乾くにつれ順位を取り戻した。

最初のドライへの交換で、フェルスタッペンはソフト、メルセデスの2台はミディアムを選んだ。ラッセルはチームのレース後発表で、ミディアムではやや苦しみ、その後ソフトへ替えると感触が明らかに改善したと語った。

13周目の再スタート後、フェルスタッペンは1コーナー外側からアントネッリを攻め、2コーナー出口までに追い抜いた。ラッセルがその後一時2番手を奪い、アントネッリは21周目にその位置を取り戻した。19周目までにフェルスタッペンのラッセルへのリードは3秒を超え、アントネッリが2番手に戻った時には約5秒前方にいた。

終盤のセーフティカーと表彰台の入れ替わり

43周目にアルボンが停止し、バーチャルセーフティカーが導入され、全車が規定に従って減速した。フェルスタッペンはこの間に再びピットインし、一時アントネッリに首位を譲った。1周後にはメルセデスの2台も交換し、フェルスタッペンが先頭へ戻った。アルボン車の撤去が難しかったため、その後はセーフティカー先導に切り替わり、広がっていた車間も縮まった。

最後のセーフティカー中、ラッセルがスタート/フィニッシュストレートに停止した。ウォルフはSky Sports F1のインタビューでパワーユニット故障と確認したが、具体的な問題の評価は当時まだ終わっていなかった。ラッセルはフィニッシュしなかったものの、49周を終えていたため公式結果では20位に分類され、状態はリタイアとなった。アルボンは41周、ボッタスは7周で、両者はリタイアかつ未分類(NC)だった。

ラッセルの離脱後、ハジャーが3番手へ上がったが、最後の再スタート後にハミルトン、ルクレールに順に抜かれ、5位となった。ハミルトンは優勝者から4.919秒遅れ、ルクレールはさらに2.339秒後にフィニッシュし、フェラーリが3、4位を獲得した。レッドブルは2台で35ポイント、フェラーリ27ポイント、メルセデス18ポイント。フェラーリは今回メルセデスより9ポイント多く得点した。

得点圏の争いとレース後の裁定

ピアストリ6位、ローソン7位、アロンソ8位。アストンマーティンは土曜に2台がQ2へ進んだ後、アロンソがさらに4ポイントを持ち帰り、ストロールは12位で終えた。ノリスは最後の再スタート前にグラベルを通り、隊列へ戻った時は11番手だったが、その後9位へ挽回した。リンドブラッドが10位で最後の1ポイントを獲得。ヒュルケンベルグは11位で再び得点圏の外となった。

レース後の案件には具体的な結論が出ている。FIA文書第52号は、ボルトレトが2コーナーでの追い抜きの際にサインツとの接触を引き起こしたと認定し、10秒加算を科した。F1公式サイトの続報は、ノリスがセーフティカー中の運転事案で戒告を受けたと確認した。下表は公表済みの処分を含む公式のレース後結果を採用している。

アップグレードとドライバーの声:事前の評価を決勝で検証

先のスペインGPでフェルスタッペンはすでに2位を獲得し、続くバクーではレッドブルが彼とハジャーで2位、3位に入り、勝利までわずか0.196秒だった。先の金曜の記事で、テクニカルディレクターのピエール・ワシェは、セパンではバクーのアップグレードが異なる種類のコーナーでも有効かを検証するとし、新パッケージは旧型より良いと評価した。その後の予選後インタビューでフェルスタッペンは、新部品とマシンの挙動に対するチームの理解の深化を改善の理由に挙げた。

F1公式が公開した2026年10月4日のセパン決勝スタートの様子

ハジャーは予選で1分35秒558を記録し、チームメイトからわずか0.428秒差の3番手となった。パワーユニット部品による5グリッド降格で、実際には8番手から出た。レース後のF1公式サイトのインタビューでは、決勝の難しさを2つに分けた。レース中のグリップ不足と、最後の再スタート直後2周のバッテリーのエネルギー不足により直線で守れなかったことだ。エネルギーの状態はその後安定したが、それ以前のグリップ不足の原因はなお不明だった。

レースデータ:ピット記録と決勝全結果

先頭を争った3台のピット記録

公式のピット集計では、先頭を争った3人はともに3回入った。フェルスタッペンは9、33、43周目、アントネッリは9、33、44周目、ラッセルは9、32、44周目。下表の周回は公式ピット集計の記録に統一している。

周回:F1公式ピット集計
ドライバー 1回目 2回目 3回目 決勝結果
マックス・フェルスタッペン 9 33 43 1位
キミ・アントネッリ 9 33 44 2位
ジョージ・ラッセル 9 32 44 リタイア、20位に分類

バーレーンGP決勝全結果

フェルスタッペンは55周目に1分38秒220のファステストラップを記録し、待ち続けた初勝利を挙げた。全22人の結果は下表のとおり。19人が55周を完了し、ラッセルは順位に分類されたリタイア、アルボンとボッタスは未分類(NC)だった。

順位 車番 ドライバー チーム 周回数 タイム/状態 ポイント
1 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 55 1:47:14.808 25
2 12 キミ・アントネッリ メルセデス 55 +2.307秒 18
3 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 55 +4.919秒 15
4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 55 +7.258秒 12
5 6 アイザック・ハジャー レッドブル 55 +8.571秒 10
6 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 55 +9.454秒 8
7 30 リアム・ローソン レーシングブルズ 55 +12.753秒 6
8 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 55 +13.372秒 4
9 1 ランド・ノリス マクラーレン 55 +13.993秒 2
10 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 55 +15.928秒 1
11 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 55 +17.404秒 —
12 18 ランス・ストロール アストンマーティン 55 +18.052秒 —
13 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 55 +18.997秒 —
14 87 オリバー・ベアマン ハース 55 +22.305秒 —
15 31 エステバン・オコン ハース 55 +22.532秒 —
16 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 55 +23.315秒 —
17 55 カルロス・サインツ ウイリアムズ 55 +25.431秒 —
18 5 ガブリエル・ボルトレト アウディ 55 +28.233秒 —
19 11 セルジオ・ペレス キャデラック 55 +29.310秒 —
20 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 49 リタイア(順位に分類) —
未分類(NC) 23 アレクサンダー・アルボン ウイリアムズ 41 リタイア —
未分類(NC) 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 7 リタイア —

INKA SPORTS 分析:レッドブルの初勝利が示すものと、ハジャーが表彰台を逃した理由

バクーのダブル表彰台から、セパンでも前方へ

レッドブルの今回の勝利は、最近の競争力向上の延長にある。フェルスタッペンはスペインで2位、バクーではハジャーとともに表彰台へ上がり、セパンではポールと優勝を手にした。ワシェが事前に最も重視したのは、バクーの更新が異なるコーナーでも機能し続けるかだった。金曜には新パッケージが良いと述べ、フェルスタッペンも後に新部品とチームのマシン理解を評価した。チームの評価と連続するレース結果が互いを裏づけ、改善が異なる2つのコースで優勝を争う位置へ入る助けになったと示している。

改善はハジャーにも表れた。バクー決勝3位、セパン予選も3番手で、2台のメルセデスと2台のマクラーレンより前だった。2戦続けて前方へ入ったことは、レッドブルの回復が2人の成績で裏づけられることを示す。ただしパワーユニットによる降格でセパンは8番手から出ることになり、予選の速さを表彰台争いに使うには、先に順位を回復する必要があった。

ハジャーの2つの難しさは異なる段階に発生

ハジャーは決勝序盤に4番手へ上がった後、グリップ不足で上位3台についていけず、最後のセーフティカー前にはハミルトンも背後へ迫っていた。終盤の再スタート直後2周はエネルギー不足で、直線で2台のフェラーリを抑えにくくなった。前者は持続的なレースペース、後者は短時間の防御に直接影響した。本人によればエネルギーはその後安定したが、グリップ不足の原因はまだ分かっていない。レッドブルはすでに2台を予選上位に送り込んだ。次はハジャーがその速さを長距離で維持できるようにし、再スタート直後2周のエネルギー不足の理由を解明する必要がある。

タイヤ選択が優勝争いに影響し、リタイアが得点を変える

フェルスタッペンが速さを勝利に変えた背景には、その場のタイヤ選択もあった。最初のドライ交換でレッドブルはソフト、メルセデスはミディアムを選んだ。13周目の再スタートでの追い抜きで首位を取り、その後差を広げた。ピレリはレース後、雨の後の低温が過熱によるペース低下を抑え、ソフトは長く使っても競争力を保てたと説明した。ラッセルの2種類のタイヤへの評価と併せると、高温と摩耗に関する事前予測を日曜の条件に合わせて見直す必要があった理由も分かる。

フェラーリの追撃はタイヤ選択のミスから始まった。バスールは、グリッドでコース全体の濡れ具合を把握できず、直接ドライを使う判断が誤りだったと認めた。その後の速さ、交換、終盤の追い抜きが、序盤の損失を3位、4位へ取り戻した。より有用な検証は、スタート前の路面情報の判断を改善することだ。序盤の順位損失が減れば、後の追撃の速さをもっと早く前方との争いに使える。

メルセデスは優勝を争う速さと完走の信頼性の両方に課題を抱えた。アントネッリは2位が今回の最大限と考え、ラッセルもソフトで感触は良くなったが優勝争いには入れなかったと語った。ラッセルの故障前にフェルスタッペンはすでに首位を取り戻して差を広げ、その後の故障はメルセデスからもう1台の表彰台機会を奪った。今回のレッドブルのレースペースに追いつき、得た位置をフィニッシュまで守る必要がある。前者は勝利を争えるか、後者は確保した得点を持ち帰れるかを決める。

まとめ

セパンの初勝利は、レッドブルの最近の改善が優勝を争う走りへ変わったことを示し、ハジャーの2戦続けての上位成績もそれを支える。ただし彼の決勝は、予選の速さ、ロングランのグリップ、再スタートの防御が異なる要素だとチームに示した。フェラーリはタイヤ選択の損失を取り戻し、メルセデスは速さ不足に加えてリタイアにも見舞われた。今回の勝敗はマシンの進歩、その場の判断、レース遂行が重なって決まった。レッドブルの次の重点は、2台とも前方の速さを安定してフィニッシュまで保てるようにすることだ。

レース後のランキング

ドライバーズランキング

順位 ドライバー チーム ポイント
1 キミ・アントネッリ メルセデス 320
2 ジョージ・ラッセル メルセデス 236
3 ルイス・ハミルトン フェラーリ 214
4 シャルル・ルクレール フェラーリ 191
5 ランド・ノリス マクラーレン 188
6 マックス・フェルスタッペン レッドブル 188
7 オスカー・ピアストリ マクラーレン 128
8 アイザック・ハジャー レッドブル 96
9 リアム・ローソン レーシングブルズ 65
10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 41
11 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 38
12 フランコ・コラピント アルピーヌ 27
13 オリバー・ベアマン ハース 20
14 ガブリエル・ボルトレト アウディ 10
15 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 7
16 エステバン・オコン ハース 7
17 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 7
18 カルロス・サインツ ウイリアムズ 7
19 アレクサンダー・アルボン ウイリアムズ 5
20 角田裕毅 レーシングブルズ 1
21 ランス・ストロール アストンマーティン 0
22 バルテリ・ボッタス キャデラック 0
23 セルジオ・ペレス キャデラック 0

コンストラクターズランキング

順位 チーム ポイント
1 メルセデス 556
2 フェラーリ 405
3 マクラーレン 316
4 レッドブル 298
5 レーシングブルズ 90
6 アルピーヌ 68
7 ハース 27
8 アウディ 17
9 ウイリアムズ 12
10 アストンマーティン 7
11 キャデラック 0