2026年アゼルバイジャンGPに出場するオスカー・ピアストリのマクラーレン

2番手から無得点へ、損失は異なる段階で発生

9月26日のF1アゼルバイジャンGPで、オスカー・ピアストリは3番グリッドからスタートし、1周目にシャルル・ルクレールを抜いて2番手へ上がった。しかし後半、アイザック・ハジャーを抑えようとしてロックアップし、ターン1のランオフエリアへ直進した。FIAの決勝最終分類では優勝者から36.401秒遅れの13位。チームメイトのランド・ノリスもリタイアし、マクラーレンは今回得点できなかった。

2台ともポイントを争う機会はあった。ノリスはスタートで4番手に上がった後に順位を落とし、第1スティントをミディアムで走った。セーフティカー中にソフトへ交換し、リスタートでアウト側から前進を試みたが、ピエール・ガスリーとフランコ・コラピントの接触に巻き込まれ、ウォールに衝突した。ピアストリはフィニッシュまで走ったものの、1度のロックアップとその影響によって、表彰台圏内の位置と得点機会を相次いで失った。

位置を守る条件はどう変わったか、ロックアップの原因はなお確認が必要

レースを振り返ったマクラーレン公式のレースレポートによると、ピアストリは第1スティントでソフトを履き、キャッスルセクションの速さを使って間隔を築くことで、直線速度が不足する中でもレッドブルの2台を抑えられた。最初のセーフティカー中のピットストップで2番手を守ったが、ミディアムへの交換後はリスタートでタイヤを作動温度に入れるのが難しく、マックス・フェルスタッペンに抜かれて3番手となった。

2度目のセーフティカー後、ピアストリは最初こそハジャーを抑えたが、次の周にターン1で守りのラインを取った際にロックアップし、ランオフエリアへ出た。間隔が縮まった集団の中で一気に後方へ落ち、ロックアップによるフラットスポットは振動も生んだ。その後はブレーキの管理も必要で、追い上げが制限された。

ピアストリはF1公式インタビューで、ロックアップは予想外で、具体的な原因を確認する必要があると述べた。第1スティントとレース前半には良い点があり、マシンの速さを引き出す方法もより明確になったとした。ミディアムの感触が第1スティントのソフトより良くなかったというのは本人のレースでの感想であり、ロックアップの直接原因を完全に説明するものではない。

バクー予選トップ3の写真撮影にラッセル、ルクレールと臨むピアストリ

アップグレードとマシンの制約に対するチームの判断

チーム代表アンドレア・ステラはレースレポートで、アップグレードは想定どおり機能したが、バクーではさらに大きな改善が必要だったと述べた。マシンには空気抵抗の大きさやストレート最高速の不足といった制約が残り、ドライバーは長い間守りに回ったという。今回のFIAへのアップグレード申告には、サイドポッド入口、エンジンカバー、フロアエッジ、ディフューザーなどの気流や空力性能の調整が含まれる。これらは部品の変更内容と目標であり、各部品が独立してもたらしたラップタイムの改善幅は報告されていない。

INKA SPORTS 分析:序盤に守れた位置を、後半に維持できなかった理由

ピアストリが第1スティントで2番手を守れたのは、コーナー区間で築いた間隔でストレートの弱点を相殺できたからだ。セーフティカーが集団を再び近づけると、位置を守る条件が変わり、リスタート直後の性能がより重要になった。最初のリスタートでのミディアムの温度問題は、チームが述べた難しさの一部を説明する。一方、2度目のリスタートの次の周にロックアップを起こした具体的なきっかけは、まだ確認されていない。2つの段階を分けることで、元々の速さの不足と単発の制動事象がそれぞれ影響した範囲を捉えられる。

ロックアップの代償は、ハジャーに抜かれたことだけではなかった。通常どおり間隔が広がった集団なら、1度コースを外れた際の順位低下は後方との距離に左右される。しかし今回は集団が圧縮された直後で、ピアストリは1度のミスで後方へ落ちた。続いてフラットスポット、振動、ブレーキ管理が再び追い上げる力を制限した。順位の損失と性能の制約が続けて起きたことが、無得点に至る重要な過程であり、後方へ落ちた後も以前と同じ追撃条件が残っていたわけではない。

2人のタイヤ使用順が異なることも、ダブル無得点を同じタイヤ選択の結論でまとめられない理由だ。ピアストリはソフトで始めてミディアムで終えた。ノリスはソフトの性能がより強かった後半に反撃の機会を得たが、事故でリタイアした。ステラによるアップグレードへの肯定的な評価と、チームが得点できなかったことは両立する。新パッケージが自車の性能を改善したか、マシン全体として守りに回る場面を減らせるか、そしてドライバーが機会をフィニッシュまでつなげられるかは、今回示された別々の問題だ。

まとめ

ピアストリの前方グリッドと強い第1スティントは、マクラーレンがバクーで局面ごとの競争力を持っていたことを示す。しかし直線での制約、タイヤ交換後の難しさ、ロックアップの影響によって、その走りをフィニッシュまで続けられなかった。ノリスのリタイアも、別のタイヤ使用順を結果へつなげる機会を失わせた。検証の重点は、すでにある速さをリスタート、タイヤ交換、防御でも継続して使えるようにし、ロックアップの具体的な原因を突き止めることだ。アップグレードが想定どおり機能していても、レース全体で位置を守り、争う力による検証が必要となる。