9月26日のF1アゼルバイジャンGPでジョージ・ラッセルがポールポジションから優勝し、マックス・フェルスタッペンが8番グリッドから2位へ追い上げた。FIAの最終分類では、51周の所要時間はそれぞれ1時間38分02.143秒と1時間38分02.339秒で、差は0.196秒だった。レース後のインタビューからは、フィニッシュ前に急接近したことが、最終周の黄旗後のパワーの反応と関係していたことが分かる。
最終周の黄旗:アクセルを戻した後の再加速でフィニッシュ争いが変化
F1公式サイトのインタビューによると、バルテリ・ボッタスのクラッシュで黄旗が出た後、ラッセルはアクセルを戻して減速した。再び踏み込んだ際、ターボがパワーを出さないと感じ、フェルスタッペンにフィニッシュでほぼ追いつかれたという。前半は間隔を広げられたが、後半にレッドブルが後ろへ来て、レースのプレッシャーが明らかに増したと振り返った。
フェルスタッペンも、最後の接近はターン15後のターボラグによるものと説明した。ラッセルの立ち上がり加速が影響を受けたことで、より効果的にスリップストリームを使えたという。フェルスタッペンによると、それ以前の差はおよそ1〜1.1秒で推移していた。コースの端まで使って接近を試みたが、最後のフィニッシュまでに追い抜くことはできなかった。
セーフティカー後のリスタート:ソフトでの追撃と首位の加速準備
フェルスタッペンは、第1スティントのミディアムは期待ほどグリップがなく、主に前のマシンについていこうとしていたと話した。セーフティカーでソフトへ交換する機会を得ると、マシンの性能は明らかに改善した。最初のリスタートでオスカー・ピアストリを抜いて2番手へ上がり、その後ラッセルとともに後方を徐々に引き離した。勝負は2人の直接対決へ移った。
FIAのレース後記者会見でラッセルは、リスタートではバッテリーの状態とターボ回転数を事前に整える必要があると説明した。ミラーを見ながらフェルスタッペンとの間隔が少し広がるのを待ち、イン側へ飛び込む機会を与えないよう加速したという。今季、首位からセーフティカー後のリスタートを行うのは初めてで、その実行には満足していた。

週末のデータ:予選で0.837秒差、今季3勝目
ラッセルは木曜のプラクティスで首位となり、金曜は1分42.526秒でポールを獲得。2位のシャルル・ルクレールを0.837秒上回り、土曜の決勝を制した。6月のオーストリアGP以来の優勝で、今季3勝目となった。今回を終えて236点となり、キミ・アントネッリから66点差につける。ラッセルは調子の回復を新しいドライビング方法への適応と結び付け、ブレーキングやウォールに近づく際の自信が増したと考えている。
INKA SPORTS 分析:リードを守ったのは持続的な速さとリスタートの実行
ラッセルのリスタート準備は、ポールポジションの利点を後半まで保てた理由を説明している。セーフティカーはそれまでに築いたリードを消す。その後も前にとどまれるかは、再加速時にマシンの性能をすぐに引き出せるか、そして後続が攻防可能な距離に入るタイミングをどう扱うかに左右される。ラッセルはパワーを使える状態を準備し、相手が少し離れた時に加速した。この2つの実行が、最初のコーナーで直接攻撃される機会を減らした。
フェルスタッペンはソフトへの交換後、首位についていけたが、最終周の黄旗前には約1秒の間隔を崩せなかった。これは最後に0.196秒まで急接近した局面とは異なる。フィニッシュの差は1度の加速の支障で生まれた機会を表し、ラッセルがそのスティント全体で急速にペースを失っていたとは推測できない。フェルスタッペンも、自分が2番グリッドから出ていたとしても、当日のラッセルの速さでは抜くのは難しかっただろうと述べており、予選順位の低さだけが説明にはならない。
予選の明確な優位と決勝での継続的な首位走行は、ラッセルが語ったドライビングへの適応を、今回の走りとして裏付けた。ウォール付近でのブレーキングに自信があれば、繰り返し速さの限界へ近づきやすい。ただし、その自信はマシンが今回のサーキットに合っていたこととともに作用している。ラッセルはメルセデスが低ドラッグのコースで優れていると特に述べた。バクーでの成功は異なるレイアウトでも検証する必要があり、今後投入するアップグレードも実際の効果を見る必要がある。
まとめ
この僅差の勝利は、予選で先手を取り、リスタートで位置を守り、終盤も速さを維持したことに基づいている。最後のターボラグは、それまでの優位を結果に結び付けられなくする寸前だった。ラッセルはドライビングへの適応を週末全体での勝利につなげた。今後注目すべきなのは、この走りを異なるサーキットでも続けられるか、そしてリスタートや減速後の再加速で安定して性能を発揮できるかだ。