トヨタは11月3日、2027年WRCを2チーム・2車種で戦う計画を発表した。TOYOTA RACINGはGR Celica Rally1、GAZOO Racing TOYOTAは新型GR Yaris Rally1を使用する。復帰するオット・タナック、カッレ・ロバンペラに、エルフィン・エバンス、オリバー・ソルベルグ、サミ・パヤリ、勝田貴元を加えた6人の陣容となる。
2チームに6人、ロバンペラは一部参戦
TOYOTA RACINGでGR Celica Rally1を駆るのは、新王者エバンス、2026年ランキング2位のソルベルグ、同3位のパヤリ。トヨタのラリー史を代表するセリカの名が、新車とともにWRCへ戻る。
GAZOO Racing TOYOTAの2027年型GR Yaris Rally1には、タナック、勝田、ロバンペラが乗る。タナックとマルティン・ヤルヴェオヤはトヨタで2019年王座を獲得。2022、2023年を連覇したロバンペラとヨンネ・ハルットゥネンは、フルシーズンではなく選ばれた一部大会に出場する。
6人の発表は全大会に必ず6台を出すという意味ではない。トヨタは各ラリー最大6台のワークス車両を準備し、ロバンペラの部分参戦で他のドライバーが出場する余地も生まれる。セバスチャン・オジエら経験豊かな選手のスポット参戦にも触れているが、追加の固定シートが確定したわけではない。
同じ拠点で新規則の2車種を開発
両チームは引き続きフィンランド・ユバスキュラの同一拠点から運営する。トヨタは一方を補助役にするのではなく、両者を対等な優勝候補として競わせ、ドライバーのフィードバックを2車種の開発に生かす方針を示した。

この拡大は2026年の実績を土台とする。トヨタはマニュファクチャラーズ選手権を6年連続で制し、ドライバーズ争いは最終ステージまで続いた。エバンスがソルベルグに5点、パヤリに6点差で王座を獲得。新体制ではこの3人を維持し、元世界王者2人を競技へ迎え戻す。
技術面も大きく変わる。トヨタによると、両車は同じ新WRC Car規則を採用し、同等のパワーと性能を目指す。開発は続いており、ホモロゲーションは年内に完了する予定。車両の詳細やカラーリングは新シーズン前に発表される。メーカーの性能目標を、すでに実証された競争力と同一視することはできない。
発表では2027年型プロトタイプによる6日間のラリー・シミュレーションテストを11月3日に終えるとも説明した。前日の11月2日には近郊マヤヤルビの新技術センターで起工式を実施。ドライバーの発表と並行して、車両と施設への投資も進めている。
| チーム | 2027年車両 | ドライバー |
|---|---|---|
| TOYOTA RACING | GR Celica Rally1 | エルフィン・エバンス、オリバー・ソルベルグ、サミ・パヤリ |
| GAZOO Racing TOYOTA | GR Yaris Rally1 | オット・タナック、勝田貴元、カッレ・ロバンペラ(一部参戦) |
INKA SPORTS 分析とまとめ:拡大した陣容を競争力につなげられるか
6人の組み合わせは、現王者、若いラリー勝者、復帰する元王者を一つの開発組織に集めるものだ。実務上の変化は、同じ拠点で2車種を開発しつつ、2チームを競わせる必要があること。経験の共有は異なるフィードバックの比較に役立つが、体制の有効性は認証、実際のエントリー、ラリーでの走りによって検証される。
この計画は新規則時代に向けたワークス活動の拡大と役割の再配置を意味する。2チーム、2車種、6人のドライバーの分担は確定した一方、ロバンペラの具体的な出場大会、スポット起用、新車の技術詳細は続報を待つ段階だ。