10月11日、2026年MotoGP第17戦インドネシアGP決勝で、マルコ・ベッツェッキはマンダリカでラウル・フェルナンデスを4.260秒差で破った。全結果は決勝レポート。ただし序盤からこの差があったわけではない。18周目終了時、ベッツェッキはまだ0.100秒後ろだった。転機は連続する2段階、19周目の逆転と、その後8周のリード拡大にあった。
接近した追走から19周目の逆転へ
ポールのフェルナンデスは最初の18周をすべて先頭で通過し、2番手のベッツェッキは毎周その後ろだった。ただし先頭に立っていても、後続を引き離すことはできなかった。1周目は0.550秒、2周目は0.899秒で、その後18周目までこの値を超えなかった。15周目は0.187秒、17周目0.164秒、18周目0.100秒となり、優勝争いの行方は決まっていなかった。
19周目が転機となった。MotoGP公式のレース後記事によると、ベッツェッキが抜き、その後フェルナンデスがターン1でワイドになり、差が急拡大した。ベッツェッキは全体最速1分29秒960、相手は1分31秒495だった。1周の1.535秒差が、それまでの0.100秒の遅れを打ち消し、終了時には1.435秒先行した。
フェルナンデスはすぐに差を縮めることができなかった。20、21周目もベッツェッキが0.379秒、0.605秒速く、2.419秒差へ。22周目はほぼ変わらず、23周目にフェルナンデスが0.064秒返して2.391秒差としたが、24周目から最後の4周は再びベッツェッキが速かった。25周目2.756秒、26周目3.330秒、最後は4.260秒差となった。

主要ラップタイムとリードの変化
| 周回数 | ベッツェッキのラップ | フェルナンデスのラップ | 周終了時の差 |
|---|---|---|---|
| 18 | 1:30.515 | 1:30.579 | フェルナンデスが0.100先行 |
| 19 | 1:29.960 | 1:31.495 | ベッツェッキが1.435先行 |
| 21 | 1:30.396 | 1:31.001 | ベッツェッキが2.419先行 |
| 23 | 1:30.927 | 1:30.863 | ベッツェッキが2.391先行 |
| 25 | 1:31.099 | 1:31.280 | ベッツェッキが2.756先行 |
| 27 | 1:31.494 | 1:32.424 | ベッツェッキが4.260先行 |
INKA SPORTS 分析:逆転後に接近戦へ戻らなかった理由
逆転後、フェルナンデスは前車のすぐ後ろで争う状況ではなくなった。19周目終了時の1.435秒は出発点にすぎず、最後の8周でさらに正味2.825秒増え、最終差の半分を超えた。8周中7周で速く、1周あたり平均約0.353秒速かった。フェルナンデスの唯一の反撃は0.064秒だけで、その後の連続損失を埋められず、再接近できなかった。
ベッツェッキが周回ごとに速くなったわけではない。最終周1分31秒494は18周目の1分30秒515より遅いが、相手の最終周は1分32秒424で、この周も0.930秒広げた。後半の差の拡大は同じ周に相手より速かったためで、最速ラップのペースを維持していたという意味ではない。タイヤ状態や余力の有無は、このタイムだけでは分からない。
まとめ
19周目の追い越しと相手のワイドが接近した追走を崩し、その後も同周のタイムで上回り続けて、1度の逆転を安定したリードに変えた。フェルナンデスは首位を失った後、継続して差を縮められず、再び接近戦にはならなかった。