グランプリのサーキットを隊列で走る2026年シーズンのF1マシン

F1コミッションは9月21日の会合で、2027年の標準的なグランプリ距離を305キロから290キロへ短縮する案を提起することに合意した。同日のFIA声明によると、これは2027年のパワーユニット燃料流量規則のさらなる改訂に関連するものだ。会合で方向性が一致したことは、規則全体がすでに発効したことを意味しない。距離変更を含めた提案には、引き続きFIA世界モータースポーツ評議会の承認が必要となる。

15キロを割合と周回数に換算すると

305キロから290キロへの変更は15キロの削減で、従来の基準に対して約4.9%の短縮となる。この割合が表すのは距離であり、レース時間、燃料消費量、マシン重量ではない。すべての大会が同じ時間だけ早く終わるとも、各車の必要燃料が4.9%減るとも、そのまま結論づけることはできない。それらはコース、速度、最終的な技術要件にも左右される。

FIAは声明で、2〜3周の削減に相当すると概括した。ただし実際の周回数は、コース長と最終条文に基づいて計算する必要がある。単純な距離換算なら、15キロは1周5キロのコースで3周、1周7キロのコースで約2.14周に相当するが、レースの周回数をこの小数のまま減らすことはできない。実際の総周回数には、規定距離に達するための計算方法も関わるため、「全大会で一律3周減る」ことが決まったと受け止めるべきではない。

距離案とパワーユニット案を合わせて見る必要があるのも、このためだ。FIAは両者を同じ2027年規則の検討に位置づけているが、声明ではチームごとの燃料量、各コースの周回数、一律のラップタイム変化は示されていない。チームはこれを踏まえてシミュレーションの準備を進められるが、外部から15キロという数字だけで性能上の利得を測ることはできない。具体的なエンジン出力の数値も、この声明の公表範囲には含まれていない。

モントリオールのサーキットで隊列を組んでコーナーを通過するF1マシン

レースの計時、練習中断、ギアボックス規則

計時規則は、距離とは別の変更項目だ。会合の案では、中断時間も含めたスタートから終了までの3時間という全体の枠を撤廃する一方、実際のレース時間の上限である2時間は維持し、明確な最終終了時刻を導入する。3時間枠の撤廃は、ドライバーが連続して2時間を超えて走ってよいという意味でも、終了の制限がなくなるという意味でもない。変わるのは、長い中断後にレースの再開と終了をどう設定するかだ。

練習走行も議論の対象となった。セッションが中断された場合に、実際の走行機会を増やすため、練習時間を延長できるようにする案だ。チームにとってはテスト計画を完了できるかに関わる問題であり、決勝距離の短縮を別の言い方で示しているわけではない。また会合では、供給メーカーの開発の自由を保つため、2027年のギアボックスのホモロゲーション要件を撤廃することにも合意した。これも今後の正式な規則による確定が必要だ。

INKA SPORTS 分析:距離短縮が一定のピット回数削減を意味しない理由

距離が短くなればタイヤ戦略に影響する可能性はあるが、その方向は一定ではない。1セットのタイヤで全距離を走れるかどうかの境目に近ければ、距離短縮により1ストップが成立する可能性は変わり得る。一方、タイヤのデグラデーションが激しいコースなら、わずかな距離削減だけでは2回目のピットストップが不要になるとは限らない。タイヤのコンパウンド、路面状態、レース展開が引き続き戦略を左右するため、「すべてのレースでピットストップが1回減る」という案としてまとめることはできない。

まとめ

今回の会合には、別々に理解すべき3つの側面が含まれている。決勝でどれほどの距離を走るか、中断後にどこまでレースを続けられるか、そして関連する技術部品を規則でどう扱うかだ。15キロは最も目を引く数字だが、レースへ実際に影響するのは、これらの条文が組み合わさって実施された結果となる。9月21日の会合声明の時点では、いずれも評議会の承認待ちの提案であり、最終的な競技運営は正式な規則に従う必要がある。