WTAが2026年10月9日に公開した中国オープンの写真。鄭欽文が試合中に喜びを表す。

10月9日の中国オープン女子シングルス準々決勝で、鄭欽文が第6シードのエリナ・スビトリナを6対3、7対6で破った。試合時間は1時間47分。その後、エリーズ・メルテンスが第8シードのイガ・シフィオンテクを7対6、6対3で下した。両者は準決勝で対戦する。

鄭欽文がタイブレークを8対6で制して勝利

鄭欽文は開始直後に先にブレークを奪って2対0とリードし、第1セットを6対3で取った。第2セットは両者ともサービスゲームを守り、タイブレークへ。タイブレークはゲームカウント6対6になった際にそのセットの勝者を決める短い決着方式で、鄭欽文は8対6で制した。2度目のマッチポイントをものにして試合を終えた。

WTA掲載の試合後インタビューで彼女は、重要な場面でも勇敢に打つことを選び、多くのウイナーを決められてうれしいと語った。最近の好調を全米オープン前の集中的な練習とも結び付け、身体的にも精神的にも厳しい要求に直面するなか、現実を受け止めて今に集中する必要があるとした。直近のツアー13試合では12勝を挙げている。

鄭欽文にとってWTA1000の4強入りは通算4度目。中国開催の同カテゴリーでは、2024年の北京と武漢に続く3度目の準決勝進出となった。今大会にはワイルドカードで出場し、前のラウンドを3セットで勝ち抜いた勢いを準々決勝にもつなげた。

ブレークポイントを与えなかったメルテンス、四大大会女王を連破

メルテンスとシフィオンテクの第1セットは互いにサービスゲームを守り続け、メルテンスがタイブレークを7対0で取った。第2セットはブレークで3対1と先行し、さらにキープして4対1へ。最後のゲームでは0対30とリードされたが、そこから4ポイントを連取して勝利した。試合時間は1時間50分だった。

2026年10月9日、中国オープン準々決勝。シフィオンテクを破った試合でプレーするメルテンス。

メルテンスはこの勝利で、ファーストサーブ時のポイント獲得率が約87%(38ポイント中33ポイント)に達し、ウイナー24本、アンフォーストエラーはわずか11本。相手に一度もブレークポイントを与えなかった。ブレークポイントとは、リターン側があと1ポイント取れば相手のサービスゲームを奪える場面を指す。

メルテンスはそれまでにオスタペンコ、ガウフを続けて破っており、シフィオンテクも下して、四大大会優勝経験者を3ラウンド連続で退けた。中国オープンの4強入りは初めて。鄭欽文との過去の対戦は2025年チャールストンの1度で、3セットの末に鄭欽文が勝っている。

10月9日の準々決勝2試合の結果

勝者 対戦相手 第1セット 第2セット 試合時間
鄭欽文 エリナ・スビトリナ 6対3 7対6(タイブレーク8対6) 1時間47分
エリーズ・メルテンス イガ・シフィオンテク 7対6(タイブレーク7対0) 6対3 1時間50分

INKA SPORTS 分析:安定したサービスゲームが、少数の重要ポイントを際立たせる

どちらの試合にもセット全体でブレークがない時間帯があったが、タイブレークの役割は異なった。鄭欽文はすでに第1セットを取ったうえで、第2セットのタイブレークを8対6で制し、最終セットを回避してそのまま試合を終えた。一方、メルテンスは第1セットのタイブレークを7対0で取った後、第2セットでブレークしてリードを築くことによって、セットの優位を試合の勝利へとつなげた。

準決勝でより注目されるのは、鄭欽文が最近安定しているメルテンスのサービスゲームでリターンのチャンスをつくれるかだ。メルテンスはシフィオンテク戦で、ファーストサーブ時のポイント獲得率が約87%(38ポイント中33ポイント)を記録し、ブレークポイントも与えなかった。この準々決勝では、リターン側にほとんど機会を許していない。鄭欽文がより多くのリターンゲームをデュースやブレークポイントへ持ち込めれば、今回の準々決勝とは異なる条件での勝負となる。

まとめ

鄭欽文はストレート勝ちで中国オープンの4強へ戻り、メルテンスは安定したサーブと重要ポイントでの強さにより、3試合連続の大きな勝利を挙げた。準決勝では、重要ポイントで思い切って打てている最近の鄭欽文が、メルテンスの示したキープ力にどう挑むかが見どころとなる。