FIAとWRCプロモーターは、ラリー・サウジアラビアのWRC部門を今年は開催しないと確認し、2026年シーズンの最終開催地の変更が検討されることになった。9月17日に公表された新案では、10月1日から4日のラリー・イタリア・サルディニアが第13戦かつ最終戦となるが、カレンダー変更はFIA世界モータースポーツ評議会の承認を待っている。サウジのWRC開催見送りは確定しており、サルディニアが最終戦を担う案は発表時点では未承認だった。
WRC部門は見送り、MERCの準備は予定どおり
FIAによると、関係者は数カ月にわたり、サウジのWRCイベントを予定どおり開催するためのさまざまな方法を検討した。しかし、地域情勢の不確実性が続き、世界選手権に必要な物流手配へ影響したという。今回の決定が対象とするのは、当初11月12日から15日に予定されたWRC部門だ。公式発表は、地元の運営能力不足を理由としたものではなく、サウジ側との長期的な協力終了も発表していない。
サウジのラリーそのものがすべて中止されたわけではない。FIA中東ラリー選手権(MERC)のサウジ戦は引き続き11月11日から14日の開催予定で、FIAはサウジ自動車・二輪車連盟と主催チームに協力して進める。二つは別の選手権のイベントであり、発表にある日付も異なる。12日から15日は見送られるWRC部門、11日から14日は維持されるMERCイベントに対応する。
サルディニアを最終戦とする案 サウジ復帰は協力の目標
新案が承認されれば、サルディニアで10月初めに2026年WRCシーズンが終わり、年間カレンダーは4大陸にまたがる13戦となる。Motorsport.comによると、サウジ中止後に代替ラウンドは設けず、当初の14戦計画から1戦減らす。したがって、この変更はサウジの競技をサルディニアへ移すものではない。1ラウンドを取りやめ、既存のサルディニアが最後の大会となる。

ラリー・サウジアラビアがWRCへ初めて加わったのは2025年だ。FIAとサウジ側は声明で、地元の開催準備と長期的な協力への信頼を引き続き強調し、プロモーターも2027年の世界選手権復帰を目指して協力を続けるとした。この復帰は関係者が推進する目標であって、2027年のラウンドが確定したとは言えない。同様に、MERCが維持されても、2026年のWRC部門を見送る決定は変わらない。
INKA SPORTS 分析:地元イベントが残ってもWRCが1戦減る理由
MERCの継続とWRCの見送りは、一つのラリーへの二つの扱いに見えるが、発表は二つの選手権部門を区別している。FIAがWRCの困難として挙げたのは地域の不確実性が物流へ及ぼす影響であり、主催者が語る準備状況は地元での受け入れ業務に関する説明だ。地元の準備ができていても、世界選手権に必要なすべての物流条件が確定したとは限らず、両方の説明は両立する。公式には、両大会の輸送要件をさらに比較できるほどの細部は公表されておらず、MERCの維持をWRCも開催可能だとする根拠にもしていない。
タイトルを争う側にとって、1戦減る最も直接的な変化は、11月の最終ラウンドでポイント差を取り戻す機会を失うことだ。FIAは9月17日の発表で、ドライバーズ選手権上位2人の差が17ポイントだと指摘した。サルディニア最終戦案が承認されれば、その後に年間順位を変えられるサウジWRC戦はない。この差は発表時点の状況であり、それだけで王者が決まったとは言えない。残る競技で得るポイント、失うポイントが争いの行方を決める。減るのは後から挽回する機会であって、特定のドライバーの優勝が確定したわけではない。
まとめ
今回の変更では、三つを分ける必要がある。サウジのWRC部門は2026年カレンダーから外れ、サウジMERC戦は当初の計画に沿って進み、サルディニアが10月の最終戦になるにはなお承認が必要だ。新カレンダーが承認されればシーズンは13戦で終わり、タイトルを争う選手は11月に状況を変える機会を一つ失う。サウジ側、FIA、プロモーターは2027年復帰を引き続き目指すが、将来の協力目標は承認済みカレンダーの代わりにはならない。