10月4日、マレーシアのセパンで行われたF1バーレーンGPで、アントネッリは2位に入ったが、ラッセルは終盤のセーフティカー中にリタイアした。年間ポイントでの2人の差は84ポイントに拡大した。メルセデス代表ウォルフが注目するのは、目標に届かなかった2つの点でもある。アップグレード後の優勝を争う速さと、再びチームから表彰台の機会を奪った信頼性だ。
インターミディエイトで首位に立っても、ドライ交換後は優勝争いに届かず
公開されたメルセデス公式レースレポートによると、2人はともにインターミディエイトでスタートし、すぐに1、2番手へ浮上した。9周目のセーフティカーでミディアムのドライタイヤへ交換する機会を得たが、その後フェルスタッペンに挑むだけの速さがないと分かった。アントネッリは再スタート後に首位を失い、ラッセルにも抜かれたが、その後2番手を取り戻し、フィニッシュまで守った。
ラッセルはミディアムでやや苦戦し、ソフトへ交換してから感触が明らかに改善し、予選よりレースの方が良かったと述べた。ただし一度も優勝争いには加われなかった。アントネッリのレース後の評価も同様で、2位はその日に得られる最大の結果だった。2人の説明は、あるスティントのタイヤの感触が良くなっても、マシンはなお優勝を争う速さに達しなかったことを示す。
故障はセーフティカー中、ウォルフがパワーユニットの停止を確認
ウォルフはSky Sports F1のインタビューで、ラッセルがパワーユニットの故障に見舞われたと確認し、セーフティカーは故障原因ではなく、その時点では評価が完了していないと述べた。F1公式サイト掲載のこのインタビューでは、具体的にどの部品が故障したかは示されていない。テクニカルディレクターのジェームス・アリソンとチームには行動計画があり、パワーユニット部門も解決策を探すとした。
ラッセルは今季3度目の未完走となった。ただしF1公式サイトのアントネッリに関するレース後報道は、機械的な原因でのリタイアはカナダに続く2度目だと区別している。アントネッリもバルセロナでパワーユニットの問題によりリタイアしている。

ドライバーのリードは拡大、チームの優位は縮小
今回のレース後、F1公式ドライバーズランキングではアントネッリが320ポイント、ラッセルが236ポイントとなった。メルセデスが持ち帰ったのはアントネッリの18ポイントのみで、フェラーリは3位と4位で27ポイントを獲得した。コンストラクターズランキングではメルセデスが556ポイントでフェラーリの405ポイントを上回るが、差は151ポイントへ縮まった。アントネッリは個人のリードを広げた一方、チームは差を詰められた。
INKA SPORTS 分析:個人のリードが広がっても、2台の信頼性はチームの課題
前方からのスタートと正しいタイヤ選択により、メルセデスは先にコース上の位置を確保した。ドライタイヤへ交換した後は、レッドブルとの速さの関係が優勝争いの壁になった。ラッセルはソフトで感触が改善し、予選よりもレースが良かったとした。これは一部の段階では性能を改善できたことを示すが、2人とも勝てる力がなかったという評価は変わらない。2位は実行と既存の速さを結果に結びつけたものであり、表彰台だけでアップグレードが性能問題を解決したとは確認できない。
年間ドライバーズランキングの1、2位はメルセデス勢で、ラッセルのリタイアはアントネッリのチームメイトに対するリードを広げた。しかしコンストラクターズの損失は、そのチーム内の変化では埋め合わせられない。フェラーリが2台で完走すれば差を縮められる。アントネッリが2位を守って損失を抑えたものの、チーム全体では今回追い上げを許した。ウォルフの懸念はしたがって明確だ。信頼性は、現在後れを取る1人だけの問題ではなく、メルセデスが継続して2台で得点できるかに関わる。
まとめ
セパンで残すべき好材料は、インターミディエイトの選択とレース運用が前方の位置の獲得と維持を助けたことだ。なお補うべきものは、ドライでレッドブルに挑む速さと、ダブル表彰台の機会を完全にフィニッシュへつなげる力である。個人のリード拡大とチームの優位縮小が同時に起きたことは、84ポイントという差がチームの問題の軽減を意味しないと示す。シンガポールはコース条件が異なるが、改善を評価する際には優勝を争う速さと2台の完走をともに見る必要がある。1戦の順位だけでアップグレードや信頼性の問題が解決したとは判断できない。
メルセデスの2人のポイント変化
| ドライバー | レース前のポイント | 今回の獲得ポイント | レース後のポイント |
|---|---|---|---|
| アントネッリ | 302 | 18 | 320 |
| ラッセル | 236 | 0 | 236 |