2025年10月16日、米国GP前のサーキット・オブ・ジ・アメリカズの全景。2026年の今週の現場ではなく資料写真。

2026年F1米国グランプリは10月23日から25日、オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催される。ピレリは事前案内で、今週はハードにC2、ミディアムにC3、ソフトにC4を選び、番号が連続する三種類のコンパウンド構成に戻すと確認した。サプライヤーは一回ストップが主流になる可能性を予想する一方、高温、摩耗、リアタイヤの熱による性能低下を戦略に影響する重要な変数に挙げた。白い表示は引き続き今回のハードを表すが、そのコンパウンド番号は昨年と異なる。

コンパウンド構成が変化、三回の練習で検証へ

2025年の米国GPはC1、C3、C4で、ハードとミディアムの間に一つ番号が空いていた。今年はC1をC2に替え、ミディアムとソフトはC3、C4のままとする。ピレリによると、昨年は13人がミディアムでスタートしソフトで終える一回ストップを選んだ。今年は選べる組み合わせが変わっており、過去の経験は比較の出発点にはなるが、今週の最善策とそのままみなすことはできない。

今年の米国GPはスプリントを行わない通常のグランプリ週末で、チームには三回のフリー走行がある。F1公式サイトのタイヤ解説では、通常は各ドライバーにハード二セット、ミディアム三セット、ソフト八セットが割り当てられ、予選の第三段階に進むドライバーにはさらにソフト一セットがある。ドライコンディションの決勝では少なくとも二種類の異なるドライ用コンパウンドを使うため、戦略はピットインの時期と、前後のスティントの組み合わせの両方を含む。

同じ一周でも、前後輪には異なる課題

ピレリは一周5.513キロのコースのタイヤ負荷を二つの重点に分ける。第一区間の高速コーナーと連続する切り返しは、よりフロントタイヤを試す。第三区間は低速コーナー後の加速が多く、リアタイヤが熱によるデグラデーション、すなわち温度上昇によるグリップ低下を受けやすい。前後で問題が異なるため、一つのコーナー群だけで一周全体のタイヤ状態を判断できない。

ターン9〜11の路面は今年再舗装されたが、他の区間では老朽化による摩耗がなお生じる。サプライヤーは、表面のゴムがささくれるグレイニングより、トレッドの摩耗の方が重要になり得るとみる一方、アスファルトは特別粗いわけではないと指摘する。部分的な新舗装と一周全体のタイヤ使用条件は個別に評価すべきで、一部路面の改善がタイヤ負荷の全面的な軽減を意味するわけではない。

2026年シンガポールGPでピットでタイヤを交換するフェラーリ。F1公式サイトの米国GPタイヤプレビューに使用された資料写真で、米国GPの現場ではない。

高温予報が長いスティントに条件を加える

F1公式サイトが10月21日に公開した予報では、金曜と土曜の日中の気温は約29℃、路面温度は55℃を超える可能性がある。日曜の降水確率は20%、突風は時速35〜40キロに達する可能性がある。ピレリはC2を長いスティントを支え得る選択肢とする一方、テキサスの高温が性能低下を増幅し、別のピット戦略の余地を残すと明確に指摘した。

今回の役割 2026年の選択 2025年の選択
ハード(白) C2 C1
ミディアム(黄) C3 C3
ソフト(赤) C4 C4

INKA SPORTS 分析:長いスティントの選択肢があっても、一回ストップの確定ではない

今年の最も直接的な変化は、ハードが番号の連続する構成に戻ることだ。戦略を考える際には白、黄、赤の表示だけでなく、C2という番号と実際のロングラン性能を合わせて見る必要がある。ピレリの一回ストップ予想は、チームが一セットを適切なピットインのタイミングまで維持できることが条件となる。高温で低速コーナー立ち上がりのリアの性能が明らかに落ちれば、スティントを延ばす利益は小さくなる。

三回の練習の価値もここにある。チームはC2のロングランと、フロントが高速の切り返しで受ける負荷、リアが加速で受ける熱による性能低下のどちらが先にペースを制約するかを比較できる。昨年のミディアムからソフトへの一回ストップは参考になるが、今年はコンパウンド、路面、天候の組み合わせが完全には一致しない。判断の基準は昨年のピット回数だけでなく、今週実際に走った連続周回に置くべきだ。

総括

米国GPの戦略の主題は、C2が今週の温度とタイヤ負荷の下で、安定して長いスティントを担えるかだ。部分的な再舗装は一周全体の評価に代わらず、一回ストップ予想にも練習データの裏づけが必要となる。決勝は56周を予定し、現地10月25日15時、中国時間(UTC+8)では10月26日午前4時にスタートする。日付をまたぐ換算により、中国の観客が注目するのは月曜の未明となる。